静岡産高級メロン、豪に輸出=海外販路の新たな切り札

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【シドニー時事】高級マスクメロンの一種、静岡県産「クラウンメロン」のオーストラリアへの輸出が始まった。豪州では日本の食文化への関心が高まっており、生産者はアジアや米国に続く海外販路の新たな切り札として期待を込めている。

袋井、浜松両市などが主要産地のクラウンメロンは、一つの木になる果実を一つに限定する方法で育てられ、甘みや香りが強い。標準品で1万円前後、最上級品は3万円以上で取引されている。温室栽培のため通年出荷が可能で、香港やシンガポール、米国などに輸出実績がある。

農業大国の豪州は、外国産果物の輸入に厳しい検疫基準を設けている。クラウンメロンはこれを満たし、2月下旬に第1弾が到着。レストランに納品された。日豪両国は包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)の加入国で、関税はゼロだ。豪州では高級和牛や日本酒の輸入が進み、円安を背景に日本へ旅行して食文化を直接体験する人も増加。日本産品の輸出に追い風が吹いている。

豪国内でもメロンは生産されているが、スイカなどと同様に廉価な日常的果物だ。静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所の鈴木陽介さんは「私たちは宴席や贈答での消費を想定しており、地元産とは競合しない」と話す。年間3000玉程度の輸出が目標だ。

オーストラリアへの輸出が始まった「クラウンメロン」=静岡県袋井市の栽培農園(静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所提供)オーストラリアへの輸出が始まった「クラウンメロン」=静岡県袋井市の栽培農園(静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所提供)

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