来春卒の採用面接解禁=ルール形骸化、進むAI活用

経済・ビジネス

2027年春に卒業する大学生らの就職活動で、政府が面接など採用選考の解禁日と定めた1日を迎えた。ただ、解禁に法的な拘束力がないことから、優秀な人材の獲得に向け採用活動を前倒しする企業が相次ぎ、ルールの形骸化が進む。採用業務の省力化などを目指し、面接で人工知能(AI)を活用する動きも広がっている。

1日は、同意を伴わない転勤を来年4月から廃止する第一生命保険が対面での面接を実施。応募者数は昨年から2割程度増えたという。面接を終えた筑波大院2年生の坂田麻絢さんは「結婚などを考えると勤務地が固定したところがいい」と話す。この日は学生人気の高い伊藤忠商事もオンラインの面接を始めた。

政府は、就活生が学業に専念する時間を確保するため、企業説明会や面接などの解禁日を設定し、企業に協力を求めている。しかし、就活サイトを手掛けるキャリタス(東京)が来春卒業予定の大学生に実施した調査によると、5月1日時点の内定率はほぼ前年並みの76%に達する。

家電量販大手のノジマは「各社が動きだしているため」(広報)として来春採用の面接を25年9月に開始し、11月には合格者に内々定を出した。百貨店大手の三越伊勢丹もすでに社員との交流会などを始めている。

27年春採用では、NTTドコモやJR東日本が対話型のAI面接を導入した。ドコモは書類選考合格者に行い、高評価の学生が対人面接に進む。JR東は一部のコースが対象だ。両社とも合否は社員が最終判断し、「AIだけで決めることはない」と強調している。

採用面接が解禁となり、対面での面接に臨む就活生(右)=1日午前、東京都千代田区採用面接が解禁となり、対面での面接に臨む就活生(右)=1日午前、東京都千代田区

オンライン形式で採用面接を行う伊藤忠商事の担当者=1日午前、東京都港区(同社提供)オンライン形式で採用面接を行う伊藤忠商事の担当者=1日午前、東京都港区(同社提供)

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