改正皇室典範が成立=制定79年で初、養子男性子孫に継承権―女性皇族、家族は一般国民
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皇族数の確保策を盛り込んだ改正皇室典範は17日の参院本会議で、自民党と日本維新の会の与党などの賛成多数により可決、成立した。旧宮家の男系男子が養子として皇室入りし、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持することが可能となる。1947年の制定以来、典範の実質的な改正は初めて。
養子の男系子孫が男子なら皇位継承権を持つとし、政府・与党が重視した「男系継承」の考え方を反映した。異論も根強く、国民の幅広い合意形成が課題となる。高市早苗首相は首相官邸で記者団に、「長年の検討に結論を出したことは感慨深い。施行に向け万全の準備を進める」と語った。
賛成したのは与党と国民民主、公明、参政、チームみらい各党。参院野党第1党の立憲民主党と共産党、れいわ新選組、社民党などは反対した。日本保守党は棄権した。
改正典範は、養子を禁じた現行典範9条を修正し、「養子皇族男子」の章を新設。養子の対象を、47年に皇籍を離れた旧11宮家の男系の子孫で、配偶者と子のない15歳以上の男性と定めた。養親になれるのは親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王とし、皇嗣・皇嗣妃は除外した。
養子本人は皇位継承権を持たないと規定。一方、養子の子孫は皇位継承順位を記した2条が適用されるとし、木原稔官房長官も国会審議で、養子の男系の子について「男子の場合は皇位継承資格を有する」と明言した。
これに関しては、衆参正副議長の下に置かれた各党代表者会議で詳細に扱われなかった。政府側は会議で決めた「立法府の総意」に沿ったと強調したが、一部野党は「だまし討ち」だと反発。「静謐(せいひつ)な環境」での改正とはならなかった。
女性皇族の身分保持に関しては、婚姻時の皇籍離脱を定めた12条を削除した。夫と子については規定を置かず、一般国民のままとした。家庭内に身分の違いが生じるが、木原氏は「家族の一体性」に問題はないとの認識を示した。
結婚後の女性皇族は、皇統譜と住民基本台帳の双方に登録される。経過措置として、施行時の女性皇族は、皇籍を離れるかどうか選択できると付則に記した。
施行は公布3カ月後。付則には30年ごとの見直しも明記された。実際に縁組が行われ、皇族確保につながるかが今後の焦点で、安定的な皇位継承の方策と併せて引き続き議論が必要となる。
1947年に制定された現行皇室典範の御署名原本(国立公文書館デジタルアーカイブより)
皇族数の確保策を盛り込んだ改正皇室典範が可決、成立した参院本会議=17日午前、国会内
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