4番目の災害を乗り越えよう
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3・11から2カ月余りを経て、日本全体が4番目の災害に見舞われている。大地震、大津波、原子力発電所事故に次ぐ、風評被害だ。
4月中旬、東京を訪れた中国人の友人の話。
東京に行くなんて狂気の沙汰だと、家族や友人から翻意を促されたが、仕事でやむを得ず訪問した。日本語が流ちょうな彼は、ネットで問題が無いことを理解していたつもりだが、羽田空港で飛行機から出るときは緊張したそうだ。東京の放射線量は通常レベルであり、ニューヨークに飛行機で飛ぶよりも少ないと、頭では分かっていても、人間とは不思議だねと笑っていた。
世界地図で見ればアジアの東端にある小国日本。それでも北東から南西にわたって3000kmの細長い国であり、福島第1原発は東端から3分の1ほどの所に位置する。米英両政府が日本政府よりはるかに広く発表した警戒地域は、福島第1原発から半径80kmだ。東京は220km離れている。だが、海外でのイメージは日本中が放射能に覆われているというもののようだ。
京都、九州でも観光客減少
東北地方では、一部の重要部素材工場が完全操業に至っていないが、急速に回復している。被災者も仮設住宅における新しい生活を徐々に始めており、自然エネルギーを中心とする、若者たちに魅力ある東北復興計画づくりも進展中だ。
しかし、福島第1原発の放射能汚染による影響が日本製品の輸出や観光産業にまで広がっている。日本産の農産品や工業輸出品が受け入れを拒否される事例があったほか、外国からの観光客は、4月中旬には前年の3分の1にまで激減した。東京からさらに西へ350km離れた京都や900km離れた九州でも、外国人観光客が大幅に減少しているという。
政府と外国人自身による情報提供を
日本が官民を挙げて行うべき対策が少なくとも4つある。第一に、政府による放射能に関するきめ細かい情報提供だ。これは4月中旬からネットで始まった。第二に、輸出品への政府などによる無害証明書の必要時の発行だ。これも開始済みだ。大手企業は、自社で計測し提示している。第三が、政府による外国政府への丁寧な説明だ。この結果、米国や欧州諸国、韓国なども輸入制限や原則渡航制限を取り下げた。第四は、外国人自身による情報提供を促すことだ。九州では、韓国のブロガーを招待したところ、美しい自然や街並みが不変であること、安全性にも問題が無いことをブログで宣伝してくれたという。観光客も戻り始めたらしい。
福島第1原発からの放射性物質の漏えいが止まっていないのは残念ながら事実だが、9カ月を目標とする東京電力の安定化工程表も発表され、漏えい量は大幅に減少している。
大震災後、世界中の人々からお見舞いや激励の言葉を頂き、4月中旬までに各国・地域から拠出が表明された義援金は約900億円に上っている。今年、日本は最大の海外援助享受国になるらしい。日本人の一人として心から感謝を申し上げたい。世界中の人々に、官民協力して日々必要な情報を提供し、4番目の災害を乗り越えていきたい。
(2011年5月16日 記す)