伝統美のモダニズム “Cool Traditions”

伝統美はいつの時代も革新的な精神によって生み出され、受け継がれてきた。伝統の枠組みにとらわれず、現代人の感覚にマッチした“Cool Traditions”を紹介する。

和紙の世界へ④ 和紙で作る昔気質の雪村団扇

手漉き和紙に描かれた洒脱な墨絵柄。常陸太田市の団扇屋に代々伝わる質実の雪村団扇の人気は、今も根強い。作り手は団扇屋4代目の95歳。雪村団扇最後の職人だ。昔気質の職人が作った団扇は、時代に荒波をくぐり抜けてきた。
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和紙の世界へ③ 美濃和紙で作られる蛇の目傘

江戸時代から続く和傘の産地、岐阜市加納町で、今も伝統を受け継ぐ、色鮮やかな蛇の目傘が作られている。素材は近在の良質な真竹と美濃の色和紙。スラリとした細身、手に持って軽く丈夫で、傘を差しても閉じても見目麗しい姿がその魅力だ。
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和紙の世界へ② 再生紙で作る西嶋和紙

明治時代以降、機械漉きの洋紙の登場で、各地にあった手漉き和紙の産地が消えていった。そうした中、熱い思いで伝統の手漉き技術を守り、生き延びてきた和紙の里がある。かつて武田信玄公に紙を献上していたという、山梨県身延町の西嶋手漉き和紙の里である。
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カール・ベンクス:古民家や集落をよみがえらせる建築デザイナー

存亡の危機にあった新潟県の山奥にある集落を、ひとりのドイツ人建築デザイナーが救った。老朽化した民家を次々に再生し、村人に田舎暮らしの醍醐味(だいごみ)を、身をもって伝授。やがて村は、「古民家村」として有名になり、移住者も増えた。そんな奇跡を起こしたカール・ベンクスに会いに、人里離れた竹所(たけところ)集落にある自宅を訪ねた。
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和紙の世界へ① 1000年生き続ける紙

2014年、「手漉き和紙技術」が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。日本に製紙技術が伝わったのは7世紀頃で、正倉院には8世紀初頭の戸籍を記した国産紙(美濃紙)が現存している。日本人と和紙のつき合いは、1300年にもなる。この間に工夫が重ねられ、日本各地に独特の風合いを持つ紙が生まれた。
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尺八奏者ブルース・ヒューバナー:東北の被災地に心をささげて

米国カリフォルニア州出身の尺八奏者のブルース・ヒューバナー。福島県の自然や文化、人々を愛し、東日本大震災後も演奏を通じて、東北の被災者らと心の交流を続けている。今年も4回目を迎えた福島県桑折町の無能寺で行われた東北復興のための演奏会で熱演した。
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加藤卓男:ラスター彩の復元に生涯をささげた陶芸家

美濃焼の産地として知られる岐阜県多治見市は、3世紀前に姿を消した伝統陶芸「ペルシャ・ラスター彩」の復興の地でもある。陶芸家の加藤卓男は、20年近くに及ぶ試行錯誤の末、長年の謎だったラスター彩の製法を再現することに成功した。現在は息子の加藤幸兵衛が父の遺志を継ぎ、イランの関係者と密接に協力しながら、その里帰りを目指している。
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礼法を現代の生活に生かす:小笠原流継承者、小笠原清基氏に聞くティム・ホーニャック

疾走する馬上から矢を放って的を射る「流鏑馬(やぶさめ)」。鎌倉の鶴岡八幡宮でこの伝統神事を守り伝えているのが、弓馬術とともに作法・礼法で知られる小笠原流だ。800年以上続く流派の継承者で、31世宗家の嫡男である小笠原清基(きよもと)氏に流鏑馬の伝承、武家の礼法やその奥義などについて聞いた。
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忍者の里「伊賀」と「甲賀」を訪ねる

南北朝時代(14世紀)から江戸時代にかけて、日本各地で活躍した忍者。その中でも伊賀と甲賀の忍者は、最強のエリート集団として有名だ。2つの里にある施設を訪ねると、忍者の修行や生活、使った道具が体感できる。
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忍者のリアルに迫る

映画やアニメに登場するなど、日本のみならず世界中で高い人気を誇る忍者。ところが、その実態は謎に包まれていた。近年の研究でようやくベールが剥がれてきた、忍者の真の姿を紹介する。
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大波の彼方へ—北斎の“豊かな晩年”を紹介する大英博物館の特別展トニー・マクニコル

『北斎—大波の彼方へ』と題した葛飾北斎の特別展がロンドンの大英博物館で開催されている。北斎が極めて高い創造性を発揮したとされる晩年の30年間に光を当てた特別展の目玉は、大波を描いた『神奈川沖浪裏』。誰でも一度は見覚えのあるこの木版画は、世界で最も多く複製された芸術作品といわれている。北斎が印象派の芸術家やポスト印象派のゴッホを通じて西洋美術に多大な影響を及ぼしてから1世紀以上を経た今、新たな北斎ブームの大波が起こりつつある。
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真珠にまつわる情報を発信:ミキモト真珠島ジュリアン・ライオール

御木本幸吉が120年前に世界で初めて真珠養殖に成功したミキモト真珠島。島内には真珠のすべてが分かる博物館があり、世界から集められた真珠美術工芸品も展示されている。
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自然の恵みと人間の英知が生み出す伊勢志摩の真珠養殖ジュリアン・ライオール

いにしえから女性を魅了してきた真珠。御木本幸吉が120年前に世界で初めて真珠の養殖に成功し、技術が確立された現在でも、養殖には4年余りの歳月がかかる。日本の一大産地である三重県の英虞湾を訪ね、養殖に関わる人々の思いを聞いた。
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三重県・伊勢志摩:海女の伝統と新たな風ジュリアン・ライオール

日本の海女は、50年前には全国で1万7千人いたが、今は2000人までに減少した。三重県・伊勢志摩地域では、全国の半分にあたる1000人の海女が伝統的な海女漁を続けている。
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パレスチナ刺繍を和服の帯に:山本真希さんの挑戦

パレスチナの伝統工芸である色鮮やかな刺繍に魅せられ、和服の帯として広めようと活動している女性がいる。現地で刺繍職人を育成し、紛争地に生きる女性たちの雇用創出につなげたいという構想もある。
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大倉正之助:革新的な伝統音楽を創造する大鼓奏者宮崎 幸男

能楽の大鼓奏者として囃子方を務める傍ら、革新的な試みに挑戦し続ける大倉正之助。彼が打つ調べには人と自然、宇宙とが響き合う力強い鼓動がある。伝統芸能の可能性を切り拓く先駆者の魅力に迫る。
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お練りとバリアフリーで文楽の魅力を発信した「にっぽん文楽 in 伊勢神宮」

華やかな「お練り」で幕を開けた、「にっぽん文楽」の伊勢神宮特別奉納公演。会場には字幕用タブレットやイヤホンガイドなどが用意され、「史上初のバリアフリー文楽」と銘打って開催された。
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樂茶碗にみる前衛精神

SUSHIやMANGAと同様、世界に認知されているRAKU。しかし、その背景にある日本の伝統的な樂焼の歴史や思想はあまり知られていない。樂茶碗に秘められたアバンギャルドな精神性を読み解く。
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箏奏者カーティス・パターソン:日本の伝統楽器存続のために

シカゴ出身のカーティス・パターソンさんは1986年から日本に暮らし、箏の演奏者、作曲家として活躍している。同時に、箏の将来を憂い、後進の育成にも力を入れている。
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樹々の声を聞け! 盆栽職人・川辺武夫の世界竹森 良一

盆栽の世界でこれまでの常識を打ち破り、「型(かた)」にとらわれない斬新な作品を次々と世に出している盆栽職人が大宮にいる。その人は川辺武夫(70)。特に欧州には熱烈なファンがいて、彼の作品を一目見たいと日本までやってくる。川辺が盆栽に向き合う哲学と、その自然観を探った。
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陶芸の常識を覆す—デジタル陶芸家・増田敏也

ゲームの中から飛び出してきたようなドット絵のアイコン。それが「陶芸」であるというから驚きだ。実在感のない“デジタルイメージ”に、温か味がある手触りの“土”を掛け合わせたユニークな作品を展開する、陶芸界の異端児・増田敏也氏を紹介する。
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樂茶碗の静けさに秘められた深淵

今、西洋社会で黒樂茶碗が注目されている。茶の湯の大成者の千利休が、樂家の創始者に創らせた作品だ。なぜ海外でも、「わび」の美を表現した樂茶碗が人気なのか。樂家15代当主にその魅力を聞いた。
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屋外で飲食しながら伝統芸能を楽しむ「にっぽん文楽」

ユネスコ無形文化遺産に登録される日本の古典芸能「人形浄瑠璃・文楽」。その価値を再認識してもらうことを目的に2015年にスタートした「にっぽん文楽」は、屋外で飲食可能というユニークな公演で注目を集めている。次回開催は2017年3月、伊勢神宮での奉納公演だ。
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東京下町の新名所「すみだ北斎美術館」がオープン小山 ブリジット

米ライフ誌の「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」に選ばれた唯一の日本人が浮世絵師・葛飾北斎。この稀代の天才絵師の世界が丸ごと詰まった美術館が、江戸の情緒を残す東京・両国にオープンした。
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戦国時代の武具を蘇生:甲冑師・西岡文夫

甲冑(かっちゅう)を作るには、鍛造、彫金、漆工、皮革加工、染織、組紐(くみひも)など多様な技術が求められる。日本を代表する甲冑師・西岡文夫さんは、そうした工芸技術を修得した、数少ない匠(たくみ)だ。
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蔡國強:日本への帰郷出村 弘一 (文)/泉谷 玄作 (撮影)

中国の文化・歴史・思想から着想を得ながら、日本滞在中に火薬の爆発によるアートを編みだした蔡國強。彼にとって、日本とはどのような国なのか。グローバルなアーティストに成長した蔡と日本の関係を探る。
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甲冑師ロバート・ソーンズ:鎧・兜の修復家トニー・マクニコル

英国人ロバート・ソーンズさんは、武士の鎧(よろい)や刀など、日本の古美術の修復をなりわいとしている。ニッポンドットコムは、英国・ブライトンのソーンズさん宅を訪れた。
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ランドセル工房・土屋鞄製造所

創業1965年の土屋鞄は、一つ一つ職人の手でランドセルをつくる。今夏の予約開始に向けて、追い込みをかけている工房をニッポンドットコム が訪れた。
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海をわたる日本のランドセル

ぴかぴかのランドセルを背負う小学生の姿は、日本の春の風物詩。やんちゃな小学生が6年間使っても壊れないかばんに、今国内外から熱い視線が注がれている。
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花火界のトップランナー 花火師・青木昭夫泉谷 玄作

江戸時代から現代に至るまで、花火師たちは腕を競い合い、さまざまな花火を生み出してきた。21世紀の花火名人と呼ばれる青木昭夫さんがつくり上げた花火の世界を紹介する。
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浮世絵技術を現代に継承する職人集団「アダチ版画研究所」小山 ブリジット

北斎や歌麿などの傑作の復刻を約1200点も手掛けてきた「アダチ版画研究所」。フランス人の日本美術研究家が工房を訪ね、江戸時代から変わらない制作の現場をレポートする。
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秋空を彩る開運招福の花火

えびす講の祭礼に伴って行われるため、11月という花火大会としては最も遅い時期に開催される「長野えびす講煙火大会」。全国の花火大会を締めくくる同大会の1日を追った。
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春画はポルノにあらずトニー・マクニコル

精巧で色鮮やかな浮世絵は海外でも評価が高いが、実は当時の著名な浮世絵師の多くは、性風俗を描写した春画の制作にも携わっていた。大勢の来場者でにぎわう大英博物館の春画展を、英国在住のライター、トニー・マクニコルが取材した。
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浮世絵 江戸の最先端を映したメディア小山 ブリジット

西欧の近代絵画に大きな影響を与えた浮世絵。今も海外で高い人気を誇るが、江戸時代に本来どのような目的で使われていたかはあまり知られていない。フランス人の日本美術研究家が分かりやすく解説する浮世絵入門。
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世界を魅了する大曲の花火

大曲(秋田県大仙市)は昔から花火が盛んな土地で、今では全国有数の花火競技大会「大曲の花火」で有名だ。全国から集結した花火師が腕を競い合うこの大会がなぜこれほど盛り上がるのか。ルーツを紐解きながらその秘密に迫る。
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温故知新のアーティスト―山口晃小山 ブリジット (聞き手)

山口晃(あきら)は伝統的な日本画の手法を借りながら、現代美術の最先端を切り開くアーティスト。ポップ感覚あふれる作品は世界からも注目を集めている。その創作の秘密をフランス人の日本美術研究家が解き明かす。
関連記事:【Photos】 山口晃の世界
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盆栽—大自然を凝縮する美学

盆栽は、身近に自然を愛でるために生まれたグリーン・アート。若い愛好家が増えるなど、その価値が見直されつつある。海外でも人気のBONSAI。その美学を紹介しよう。
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