スタジオジブリの昨日・今日・明日

大人も子供も『猫バスにのって ジブリの森へ』

文化 Cinema

開館から15年を迎えた三鷹の森ジブリ美術館では、これまでの企画展示のエッセンスが楽しめる企画展示が開催中。

現在、長編アニメーションの製作から引退した宮崎駿監督は、短編映画『毛虫のボロ』を製作中だという。出来上がるのはまだ先とのことだが、完成したあかつきには、三鷹の森ジブリ美術館で上映される。

三鷹の森ジブリ美術館は、館主を務める宮崎監督の「それ自体が一本の映画としてつくりたい」「みるだけでも楽しく、つくる人間の心がつたわり、アニメーションへの新しい見方が生まれてくる場所をつくりたい」という思いがつまった場所だ(公式ウェブサイトより)。

ジブリ美術館が開館したのは2001年10月。最初の企画展示は、当時劇場公開中だった最新作を採り上げた『千と千尋の神隠し』展。その後、2005年『アルプスの少女ハイジ』展、2009年『崖の上のポニョ』展、2011年『ねこバスから見た風景展』など、ほぼ毎年新しい企画展示を開催してきた。

2カ月ほどの改修工事を経て、7月16日からは新企画展『猫バスにのって ジブリの森へ』が開催されている。宮崎監督の企画・監修のもと、これまでの14の企画展示から選ばれた展示物をコラージュ風に展示室いっぱいに並べた、過去の企画展示のハイライトといえる内容だ。巨大な3匹のクマや、大人も乗れるネコバスなど、復活の要望が多かった展示物も再登場している。

三鷹の森ジブリ美術館の屋上庭園から『天空の城ラピュタ』のロボット兵(全長約5メートル)が見守る

2011年「ねこバスから見た風景展」から、大人も乗れるネコバス

宮崎駿監督が製作中の短編アニメーション『毛虫のボロ』のイメージボード

【『猫バスにのって ジブリの森へ』開催概要】

会期:2016年7月16日(土)~2017年5月予定
場所:三鷹の森ジブリ美術館 ( 東京都三鷹市下連雀1-1-83)
アクセス:JR三鷹駅南口から徒歩約15分
営業時間: 10時~18時
休館日: 毎週火曜日(ほか長期休館あり。)
電話番号: 0570-055777
料金: 大人・大学生 1000円 高校・中学生 700円 小学生 400円 幼児 (4歳以上) 100円(すべて日時指定の事前予約制。入場チケットは、毎月10日に翌月分のチケットをローソンにて日にち&入場時間別に選択して購入する。今夏はすでに7月、8月の予定枚数は終了)
公式サイトURL: http://www.ghibli-museum.jp/

ここでも見られる!今夏足を運んでみたいスタジオジブリの展覧会

ジブリの立体建造物展

スタジオジブリ作品に数多く登場する「架空の建造物」たち。まるでジブリ作品の世界に迷い込んだかの体感もできそう。建築家の藤森照信氏が監修したジブリの建築展。背景画なども約450点展示される。

会期:2016年7月15日(土)~9月30日(金) 会期中無休
場所: 豊田市美術館(豊田市小坂本町8-5-1)
公式サイト:http://www.ctv.co.jp/event/ghibli2016/

スタジオジブリ・レイアウト展

『風の谷のナウシカ』(1984年)から『思い出のマーニー』(2014年)まで、宮崎監督直筆の「レイアウト」を中心に、およそ1300点を公開。大人気の展覧会。

会期: 2016年7月16日(土) ~ 2016年10月10日(月)
休館日:7月25日(月)、8月29日(月)、9月26日(月)
場所:新潟県立万代島美術館(新潟市中央区万代島5-1 万代島ビル5階)
公式サイト:http://www.teny.co.jp/ghibli_layout/

伊藤晴雨 幽霊画展

ジブリのアニメーション関連の展示ではないが、鈴木敏夫プロデューサーが魅了された伊藤晴雨(せいう)の幽霊画を眺めて、真夏に背筋に冷たいものが走る感覚を楽しむのも乙なものかもしれない。

物語の一瞬を切り取り、時代背景まで忠実に描き出そうとした伊藤晴雨。本展では、五代目柳家小さんコレクション幽霊画幅を中心に、その観察眼と筆力に迫る。また、特設コーナー「幽霊が美しい―スタジオジブリ鈴木敏夫の眼―」では、柳家小さんコレクションの複製画を、スタジオジブリ鈴木プロデューサーによるコメントとともに楽しむことができる。

会期:2016年8月11日(木・祝)~9月25日(日)
休館日:8月22日(月)、8月29日(月)、9月5日(月)
場所:東京都江戸東京博物館 常設展示室 5F企画展示室 (東京都墨田区横網1-4-1)
公式サイト:http://www.ghibli.jp/10info/009974.html#more

取材・文=ニッポンドットコム編集部 撮影=石原 敦志

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