行ってみたい7つの動物カフェ:ストレス社会のオアシス!?
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ペットを飼えない人の癒しの場
私の後輩Y(40代・独身)は無類の猫好き。しかし日本の一般的な賃貸アパートでは飼えない。そこでYは近所の野良猫をベランダで餌付けする行為で、日頃の猫愛を満足させていた。ところが夜ごとに近所の野良猫がYの部屋のベランダに大集合する事態となり、隣人の通報を受けた大家から「今度同じことが起こったら、出て行ってもらいます」と厳重注意を受ける。
「そんなに好きなら、猫が飼えるアパートに引っ越せばいいじゃないか」と私が言うと、Yは「いや、猫が飼えないこと以外はこの部屋を気に入ってるんですよ」と答えた。「最近は仕事帰りに猫カフェに行って癒やされてます。引っ越し代もないですしね」
調べてみると、最近は猫だけでなく、動物(ペット)カフェという店がはやっているらしい。
うわさは聞いたことがあるが、いったいどういう店なんだろうか。原宿周辺にある動物カフェを中心に訪ねてみることにした。
以下、私が動物カフェ巡りで出会ったキュートな面々である。
朝夕の「ごはんタイム」は圧巻
Cat Café MOCHA 原宿店
- 所在地:東京都渋谷区神宮前1-14-25クロスアベニュー原宿4階
- 電話:03-6447-2665
- http://catmocha.jp/harajuku/
- 原宿駅前にあるオシャレな猫カフェ。窓の外には明治神宮の杜が広がる。
上野でフクロウに出会う
フクロウの巣カフェ
- 所在地:東京都台東区上野4-5-11安富ビル3階
- 電話:03-5826-4337
- https://owlnestcafe.com/language/ja/top/
- サウジアラビア人のアラシュード・アブドッルアさんが経営するフクロウカフェ。考えてみるとフクロウって間近に見たことって人生でないかも。至近距離で見るフクロウはビックリするほどきれいだった。
アメリカンダイナー風の店内でハリネズミと触れ合う
ハリネズミカフェHARRY 原宿店
- 所在地:東京都渋谷区神宮前1-13-21 シャンゼール原宿2号館4F
- 電話:03-3404-1180
- http://www.harinezumicafe-harajuku.com/
- 世界初のハリネズミカフェ。見て触ってハリネズミを体験。気に入れば購入も可。ヨーロッパではハリネズミは幸福の象徴だそうですよ。
ウサギの飼い方も教えます
Ra.a.g.f
- 所在地:東京都渋谷区神宮前6-14-15 メゾン原宿3F
- 電話:03-6805-0328
- http://raagf.com/
- 「ウサギを飼ってみたいけど……」という人にウサギの種類や飼い方を丁寧にアドバイスしてくれるお店。
蛇の美しさを発見する場所
東京スネークセンター
- 所在地:東京都渋谷区神宮前6-5-6 サンポウ綜合ビル8F
- 電話:03-6427-9912
- http://snakecenter.jp/
- 都会育ちの私には人生初の接近遭遇。意外にも蛇は予想外に美しかった。そう思う人は海外にも多いらしく、半分近くが外国人観光客。ハワイやニュージーランドには蛇はいないし、オーストラリアの蛇は危険すぎて近寄れないそうです。
都心で犬とお散歩も
DOG HEART from アクアマリン
- 所在地:東京都渋谷区富ヶ谷1丁目45-2 Y'sパークビル 2F
- 電話:03-3469-4115
- http://dog-heart.ico.bz/index.html
- 犬カフェというと郊外にあるのが普通だが、ここは代々木公園のそばという抜群のロケーション。お散歩レンタルも。
鷹と鷹匠に出会える店
鷹匠茶屋
- 所在地:東京都三鷹市下連雀5-1-8
- 電話:0422-57-7762
- http://falconerscafe.web.fc2.com/index.html
- 鷹(たか)と隼(はやぶさ)を訓練する専門家である鷹匠(たかじょう)の夫婦が経営するカフェ。世界中の鷹匠が訪れる店。井の頭公園で鷹を飛ばすイベントや猛禽(もうきん)類の販売も行っている。
ストレス社会の癒やし空間
都内7軒の動物カフェを回って取材したが、動物カフェは「カフェ」というよりも、動物好きが集まる「クラブ」や「サロン」に近い印象を受けた。実際に来るお客さんも「カフェ」として飲み食いをするよりも、動物たちに触れ合うことを主な目的にしている。しかし、同好の士が集まるスペースだが、店内でお客さん同士の交流がほとんどないのが良くも悪くも、とても日本っぽい。
動物カフェは、いろいろな事情があってペットが飼えない人のために始まったものだが、最近はどうやら、そういう人たちだけのものではなくなっている。
店主たちも一様に「家の事情で飼えない人のために始めたが、実際には家で飼っている人たちもすごく多くて、リピーターになっている」とのこと。
動物カフェは日本独特のものだが、海外の動物愛護団体からは「動物カフェは虐待に当たるのではないか」という批判的な意見もある。確かに動物たちに長時間接客させる店もあると聞く。しかし今回訪れた店は、全て営業時間も常識の範囲内で、営業時間中も休憩時間を設けたり、ローテーションで休日を取らせたりと、動物たちの健康管理に気を使っていた。お客さんにも「動物はデリケートなので取り扱いに注意してほしい」と伝えている。動物たちに意見を聞くことはできないから本当のところはどう思っているか分からないが、むしろ、ブラック企業で働くよりもよほどホワイトな職場なのかもしれない。
動物カフェに来ているお客さんが、みんな笑顔だったのが印象的だった。ここに来て癒やされ、どこか満足して帰っていくのだろう。かくゆう私もたっぷりと癒やされました。
取材・文=吉村 慎一
撮影=長坂 芳樹