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【動画】ダウン症の書家・金澤翔子—31歳 ひとり暮らしの日々

文化

「30歳になったらひとり暮らしを始めます」。米ニューヨークの国連本部で2015年に開催された『世界ダウン症の日』行事のスピーチで、こんな宣言をした金澤翔子。障害者のひとり暮らしは、様々な困難が伴うという。彼女の暮らす、東京のマンションを訪れた。

金澤 翔子 KANAZAWA Shōko

書家、雅号「小蘭」。1985年東京生まれ。書家である母に師事し、5歳で書を始める。2005年、初の個展「翔子 書の世界」を開催。その後、鎌倉建長寺、京都建仁寺、奈良東大寺などで個展を開催。2015年、ニューヨークで初の海外展を開催し、同9月にピルゼンおよび11月にプラハ(チェコ共和国)で個展を開いた。母との共著に、『魂の書 金澤翔子作品集』、『海のうた 山のこえ―書家・金澤翔子 祈りの旅』ほか多数。

2015年、30歳になった翔子は母・泰子と暮らしていた実家を離れ、近くのワンルームマンションで念願のひとり暮らしを始めた。泰子は「きっと1週間で帰ってきてしまう」と思っていたが、周りの人々に支えられ、自分の時間を満喫(まんきつ)している。

翔子は家では必ず手料理を作り、洗濯や部屋の掃除もこなしている。パソコンやiPadを駆使して、大好きなダンスを練習。しかし、ちょっとした悩みも抱えている。

歩いて5分の実家に帰ると、書家・金澤翔子の顔になる。今年9月に開催される上野の森美術館での『金澤翔子展』に向け、母の指導を受けて書の練習に励む。東京・大田区での翔子の暮らしをカメラが追った。

制作・著作:ニッポンドットコム
構成:杉山 幸子
撮影:吉田 秀夫
技術:仲田 良平
編集:望月 博文
音響効果:田中 啓子

(バナー写真:ワンルームマンションで料理を作る金澤翔子。壁に書いてある「3つの約束」は、①おかたづけ、②寝る時間を守る、③やせる。 写真撮影=長坂芳樹)

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