Japan Timeline

2017年7月 日本の出来事

東京都議選での自民党惨敗、日EU経済連携協定(EPA)の大枠合意、沖ノ島の世界遺産登録決定など、2017年7月の日本の出来事を振り返る。

2

東京都議選で、自民党が惨敗。改選前の57から23へ議席を大きく減らし、過去最低だった38議席をも下回った。小池百合子知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」は49議席を獲得し、第1党に躍進。公明党など知事支持勢力を含めると、過半数を大きく超える79議席を確保した。

関連記事

[ニュース]自民惨敗、最低23議席=安倍政権に大きな打撃−小池氏系過半数の79・都議選
小池都知事、にらむ首相の座:国政進出へ態勢づくり

中学3年で最年少の将棋棋士、藤井聡太四段(14)が第30期竜王戦決勝トーナメント2回戦で佐々木勇気五段(22)と対局、先手の佐々木五段が勝ち、藤井四段の連勝記録は29で止まった。中学生初の竜王タイトル挑戦の夢も消えた。

関連記事

[ニュース]将棋・藤井四段に初の土=連勝29でストップ-竜王挑戦消える
[ニュース]将棋・藤井四段、前人未到の29連勝=デビュー戦から負け知らず

4

南米原産で強い毒を持つ「ヒアリ」が、大阪港(大阪市)で見つかった。5月26日に兵庫県尼崎市の貨物船コンテナから国内で初めて見つかってから、全国各地で確認されている。環境省によると7月25日までに兵庫、愛知、大阪、東京、神奈川、福岡、大分の7都府県10か所で確認されている。

5

福岡、大分両県で発生した豪雨で、土砂崩れなどの災害が多発。27日現在で両県の死者は35人、行方不明は6人に上り、5年前の九州北部豪雨を上回る惨事となった。

関連記事

九州北部豪雨/黙とうする自衛隊員(Japan in Photos)
[ニュース]不明者捜索、雨で中断も=死者21人、孤立は150人−九州豪雨
九州北部豪雨 救助される女性(Japan in Photos)

6

安倍晋三首相はブリュッセルで欧州連合(EU)のトゥスク大統領、ユンケル欧州委員長と首脳協議し、日EU経済連携協定(EPA)の大枠合意を正式発表した。欧州産チーズの関税問題では、カマンベールチーズなど一部品目に低関税輸入枠を設け、16年目に無税とする。全貿易品目のうち、日本側が最終的に関税を撤廃するのは95%前後とみられ、環太平洋連携協定(TPP)とほぼ同水準となる。

関連記事

[ニュース]日欧EPA、大枠合意=TPP11しのぐ自由貿易圏−チーズ市場開放で決着

9

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、日本の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)の世界文化遺産登録を決定した。国際記念物遺跡会議(イコモス)は5月、沖ノ島(宗像大社沖津宮)と付随する三つの岩礁のみを登録し、他の4資産は除外するのが適当と勧告していたが、全8資産の一括登録を決めた。日本の文化遺産は17件目で、自然遺産を含めた世界遺産は21件目。

世界文化遺産への登録を勧告された沖ノ島の宗像大社沖津宮社殿=2017年、福岡県宗像市(時事)

関連記事

[ニュース]「沖ノ島」世界遺産に=除外勧告資産も逆転登録−国内21件目・ユネスコ
日本の世界遺産一覧

10

学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画で、衆参両院は閉会中審査を行った。参考人の前川喜平前文科事務次官は、国家戦略特区での同計画選定について「加計学園ありき」で「背景に官邸の動きがあった」と指摘した。24日の衆院の審査には安倍首相が出席。「白紙にすることは考えていないが、国民の疑念を晴らすため、何ができるかは真剣に考えたい」と述べた。

関連記事

加計学園問題「行政ゆがめられた」—前文科次官が会見

12

広告大手、電通の違法残業事件で、東京簡裁は労働基準法違反罪で法人としての同社を略式起訴した東京地検の処分を「不相当」と判断し、正式裁判を開くことを決めた。検察の処分を覆した異例の判断。

関連記事

[ニュース]電通の略式起訴「不相当」=違法残業事件、正式裁判へ−東京簡裁
日本の過労死とその防止策
「月80時間以上の残業」2割超の企業で発生—初の「過労死白書」まとまる

13

法務省は、1991年に女性4人を殺害した西川正勝死刑囚(61)と、2011年に女性1人を殺害した住田紘一死刑囚(34)の刑を執行したと発表した。西川死刑囚は再審請求中だった。

関連記事

日本の死刑を考える①—不可視の領域
日本の死刑を考える②—蚊帳の外に置かれた被害者遺族
死刑制度をめぐる日本の議論:世論は8割が死刑容認

14

時事通信が7~10日に実施した7月の世論調査で、安倍内閣の支持率は前月比15.2ポイント減の29.9%となった。2012年12月の第2次安倍政権発足以降、最大の下げ幅で、初めて3割を切った。不支持率も同14.7ポイント増の48.6%で最高となった。

関連記事

[ニュース]安倍内閣支持29.9%に急落=2次以降最低、不支持48.6%-時事世論調査
[ニュース]安倍首相、局面転換探る=支持率急落に危機感

サッカー日本代表の本田圭佑(31)がメキシコ1部リーグのパチューカに移籍することが決まった。本田は2016~17年シーズン限りでイタリア1部リーグのACミランを退団していた。

18

文化勲章受章者で聖路加国際病院名誉院長の日野原重明氏が、呼吸不全のため死去した。105歳。100歳を超えても現役医師を続け、高齢化社会の中で活躍する象徴的な存在だった。

日野原重明さんの葬儀会場に飾られた遺影=29日、東京・青山葬儀所(時事)

関連記事

[ニュース]日野原重明氏死去、105歳医師=生涯現役、患者本位の医療尽力

19

第157回芥川賞・直木賞の選考会が開かれ、芥川賞に沼田真佑さんの「影裏」、直木賞に佐藤正午さんの「月の満ち欠け」が決まった。

日本政府観光局が発表した2017年上半期(1~6月)の訪日外国人数(推計値)は前年同期比17.4%増の1375万7300人と、5年連続で過去最高を更新した。格安航空会社(LCC)の増便などを背景に、アジアからの訪日客が大幅に増えた。

関連記事

[ニュース]訪日客、2割増の1375万人=消費は初の2兆円超え−上半期

20

日銀は金融政策決定会合で、2%の物価上昇目標の達成時期を従来の「2018年度ごろ」から「19年度ごろ」に先送りした。達成時期の延期は6度目で昨年11月以来となる。18年4月までの黒田東彦総裁の現任期中の目標達成を断念した。

関連記事

[ニュース]物価2%、19年度に先送り=黒田総裁下で達成断念−延期6度目、大規模緩和は維持
超金融緩和の「出口」はどこに:求められる日銀の説明責任

21

2017年度の経済財政白書が公表された。人工知能(AI)など「第4次産業革命」をもたらす新技術の活用が生産性を向上させ、雇用や賃金を増加させると分析。一方で、高度なスキルを必要としない単純労働は新技術に取って代わられる可能性を指摘した。人手不足への対応では、働き方改革とイノベーションを同時に進める必要性を強調した。

大相撲の横綱白鵬(32)=モンゴル出身=が名古屋場所13日目で、序ノ口からの通算1048勝目を挙げ、元大関魁皇(現浅香山親方)を抜いて歴代単独1位となった。

関連記事

[ニュース]白鵬、通算勝利1位に=1047勝、魁皇に並ぶ-大相撲
白鵬が変えた大相撲の歴史—活躍する外国出身力士

27

民進党の蓮舫代表は、辞任する考えを表明した。東京都議選敗北により、党内が混乱した責任を取った。

関連記事

[ニュース]民進、蓮舫代表が辞任表明=都議選敗北で引責

連合は、高収入の専門職を労働時間規制の対象から外す新制度の導入を盛り込んだ労働基準法改正案の修正を巡り、政労使による合意を見送ることを正式に決めた。連合傘下の労組の間では、執行部が法案修正に向けて政府と調整を進めたことへの反発が根強いことから、法改正を事実上容認する方向に傾いた従来の方針を撤回した。

フィリピンのマグサイサイ財団は、「アジアのノーベル賞」といわれるマグサイサイ賞に、カンボジアのアンコール遺跡群の保存修復に尽力した石沢良昭上智大教授など5個人、1団体を選出した。

関連記事

[ニュース]マグサイサイ賞に上智大の石沢教授=アンコール遺跡修復に尽力−フィリピン

28

稲田朋美防衛相は、防衛省と陸上自衛隊が南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を非公表とした判断を巡る問題の責任を取って安倍首相に辞表を提出し、受理された。

関連記事

[ニュース]稲田防衛相、日報で引責辞任=首相「国民におわび」−改造まで外相が兼務 限界にきた自衛隊PKO派遣:南スーダン、国際常識ではもはや「戦時下」

Japan Timeline