2025大阪・関西万博パビリオン紹介

セネガルパビリオン

イベント 国際交流

負の世界遺産が示す「未来への交差点」の意志

アフリカ大陸の最西端に位置し、大西洋に面するイスラム国家セネガル。首都ダカールは、かつては、世界一過酷なモータースポーツといわれるパリ-ダカールラリーのゴールとしてその名を知らしめた。

セネガルは15世紀頃からポルトガル、オランダ、英国、フランスの間で激しい争奪戦が繰り広げられ、大西洋を横断する奴隷貿易の中心地だった。1815年にフランスの植民地となり、ダカールはフランス領西アフリカの中心地として発展した歴史を持つ。

パビリオンは「持続可能で公平な開発のために人々を結ぶ交差点」をテーマに掲げ、映像やパネルボードで主要産業の現状や2050年までの開発目標、栄誉あるアフリカ初開催の五輪イベント「2026年ダカールユースオリンピック」などを紹介。

鮮やかな色合いのヘビ革・ワニ革製品の展示と販売、国民的フルーツ「マッド=Madd」を使った食品の試食や試飲も楽しめる。

パビリオンを出る前に、頭上に掲げられた2点の風景画に注目を。左は365種300万羽もの渡り鳥が羽を休め、世界自然遺産に登録されている「ジュッジ鳥類国立公園」、右は、新大陸への奴隷貿易で中継地となった「ゴレ島」を描く。かつての奴隷収容所の建物が現存するこの島は、人類の悲劇を今に伝える世界文化遺産。過去の苦難を忘れず、未来へと羽ばたこうとするセネガルの意志を感じ取れるだろう。

  • コネクティングゾーン
  • ナショナルデー:8月25日(月)

取材・文=内山賢一、ニッポンドットコム編集部
撮影=黒岩正和(96BOX)、ニッポンドットコム編集部

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