東北の厳選紅葉スポット【宮城・山形・福島編】
Guideto Japan
- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
鳴子峡(宮城)
例年の見ごろ:10月下旬~11月上旬
名湯として全国的に知られる鳴子温泉郷のほど近くにある「鳴子峡」。大谷川の浸食によって形成された深さ100メートルのV字谷が、約2.6キロにわたって続く。秋になると、その断崖絶壁がブナやナラの黄色、カエデの赤によって染め上げられる。鳴子峡レストハウスの見晴台に立てば、絶景として名高い、色づいた峡谷に架かる大深沢橋を望める。歩道が整備されている大深沢橋の上から谷を見下ろしたり、峡谷沿いに設置された遊歩道を散策したりと、さまざまな角度から紅葉を満喫できるスポットだ。
円通院(宮城)
例年の見ごろ:11月上旬~11月中旬
日本三景の一つ、松島にある臨済宗の寺院「円通院」。仙台藩祖・伊達政宗の嫡孫(ちゃくそん)光宗の菩提寺として370年前に建立され、「心字の池」を中心とする庭園が有名である。園内が紅葉に彩られる秋は、普段以上のにぎわいを見せ、夜には期間限定のライトアップとミニコンサートも開催される。夜空に浮かぶ色づいた木々の中を、笛や太鼓などの音色を聞きながら散策すると、幻想的な雰囲気がより高まっていく。池に映る“逆さ紅葉”や真っ赤な落ち葉で飾られる石庭など見どころが随所にある。
蔵王エコーライン(宮城・山形)
例年の見ごろ:10月中旬
「蔵王エコーライン」は、宮城と山形にまたがる蔵王連峰を東西に横断する山岳道路。針葉樹の緑に映えるカエデやブナなどの紅葉を眺めながら、全長約26キロにわたるドライブが楽しめる。途中にある「御釜(おかま)」や「滝見台」も必見。エコーラインから分岐する蔵王ハイラインの終点近くにある御釜は、エメラルドグリーンの湖面が神秘的な火口湖で、周囲の山々の紅葉も見渡せる。滝見台からは三階滝と不動滝、地蔵滝の3つの滝が眺められ、秋には赤や黄色に染まった山を瀑布(ばくふ)が縫うというダイナミックな景観を楽しめる。
宝珠山立石寺 通称:山寺(山形)
例年の見ごろ:11月上旬
1100年の歴史を持つ名刹「宝珠山立石寺(ほうじゅさん・りっしゃくじ)」(山形市)。険しい岩山に大小30余りの塔堂が立つことから「山寺」の通称で知られ、33万坪もの広大な境内が秋色に染まる光景は壮観である。麓から見上げても素晴らしい眺めだが、1015段の参道をゆっくりと登れば、紅葉で彩られた仁王門や開山堂など、数々の趣深い風景に出会える。最大のビュースポットは山頂近くにある、空中へ張り出すように建てられた舞台式の「五大堂」。山寺を俯瞰できるだけでなく、赤や黄色に燃え立つ周囲の山々と眼下の街を一望のうちに収められる。
最上峡(山形)
例年の見ごろ:10月下旬~11月下旬
「最上峡」は、最上川の中流に位置する約16キロの景勝地。樹齢500年以上の天然杉の巨木が点在する渓谷が、ヤマモミジやカエデで鮮やかに色付く秋景色は圧巻。ドライブや散策も楽しいが、最もおすすめなのは舟下り。船頭さんのユニークなガイドや自慢の舟唄に耳を傾け、のんびりと船に揺られながら両岸に広がる紅葉を眺める。船上からは、7つの段差を水が流れ落ちる「七滝」や、落差123メートルで優雅な姿をした「白糸の滝」など多くの絶景に出会える。
鶴ヶ城(福島)
例年の見ごろ:10月下旬~11月上旬
赤瓦と白壁のコントラストが美しい、会津若松市のシンボル「鶴ヶ城」。幕末の戊辰(ぼしん)戦争の舞台となり、約1カ月にも及ぶ激しい攻防戦に耐え抜いたことから“難攻不落の城”といわれた。桜の名所として知られるが、紅葉に彩られる名城も趣深い。例年10月下旬から11月上旬になると、公園内のモミジやイチョウなどが城を囲むように鮮やかに色づく。見ごろに合わせてライトアップも開催され、闇夜に浮かび上がる城郭と、赤や黄色に染まる紅葉が織り成す幻想的な風景が楽しめる。
安達太良山(福島)
例年の見ごろ:10月上旬~中旬
「安達太良山(あだたらやま)」は深田久弥が『日本百名山』で紹介したように、福島県を代表する秀峰だ。秋になると色とりどりの紅葉がなだらかな斜面を覆う。あだたら高原スキー場から山頂駅(8合目)まではロープウェイがあり、紅葉の絨毯(じゅうたん)が広がる上を、約10分の空中散歩で景観が楽しめる。安達太良山で最も紅葉が美しいとされるのは、山頂駅から歩いてすぐの「薬師岳パノラマパーク」。展望スペースからは、手前に広がる秋色の斜面と、遠望する吾妻小富士や一切経山の荒涼とした山肌。そのコントラストが印象的だ。
取材・文=シュープレス
(バナー写真=紅葉越しに眺める会津若松のシンボル・鶴ヶ城)