女性社長比率、いまだ1割に満たず―帝国データ調査 : 半数は同族継承

帝国データバンクが全国約117万社の事業会社を対象とした分析で、2021年4月末時点の日本の女性社長比率は前年0.1%増の8.1％となった。1990年の3.5ポイントから緩やかに上昇が続いているが、依然として女性社長の占める割合は1割を下回る。

就任経緯別では、「同族承継」が50.8%（男性は39.5%）と全体の半数を占める一方で、「内部昇格」8.3%（同11.8%）、「外部招へい」1.4%（同2.2%）など、キャリアに基づいて就任する事例は、男性と比べて少ない。

世界経済フォーラムが2021年3月に公表したジェンダーギャップ指数は、日本は 156 カ国中 120 位にとどまった。経済分野は115位から117位にランクダウン。男女の収入格差や管理職の割合などで世界平均を下回った。政府は “女性活躍推進界” を重要政策の1つとして掲げるが、経済分野では十分に力を発揮できていないと言えそうだ。

業歴別では、設立から「10年未満」の企業は11.1％と最も高く、次いで「10～19年」9.5％、「20～29年」8.3％と業歴が浅い企業ほど女性社長比率が高い傾向がある。いずれの業歴においても、女性社長比率は10年間で上昇した。

女性社長の出身大学で最も多かったのは日本大学で、前年より10人増えて246人。慶応大学、早稲田大学が続いた。

女性社長数上位の大学

出所 : 帝国データバンク

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