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田中達也:ミニチュア作品の内に広がる豊かな地球
[2018.03.16]

日用品や食品など身近な物を別の物に見立てた作品をSNSで発信するミニチュア写真家・田中達也氏。固定観念にとらわれない自由な発想と独特の世界観で、新たな分野を築き上げた彼に、作品が生まれるまでのストーリーや今後の展望を聞いた。

田中 達也

田中 達也TANAKA Tatsuyaミニチュア写真家・見立て作家。1981年、熊本県生まれ。ミニチュアの目線から、日常にある物事を独自の視点で切り取り別の物に見立てた写真「MINIATURE CALENDAR」がインターネット上で人気を呼び、雑誌やテレビなどのメディアでも話題に。広告ビジュアル、映像などを多数手掛けるほか、2017年、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックを担当。主な写真集に『MINIATURE LIFE』『MINIATURE LIFE2』(以上、水曜社)、『Small Wonders』(Nippan Ips)など。

緻密で遊び心あふれる世界観が反響を呼ぶ

何の変哲もないコッペパンが、連結してレールの上を走れば『新パン線』。イチゴのショートケーキを倒して傾斜をゲレンデに見立てれば『メレンゲのゲレンデ』―。見立て作家田中達也氏から発信される世界観は、「○○って△△みたい!」と子どもの頃に夢中になって見つけていた何かを、大人にも思い出させる。

日用品や食品など私たちの身近にある物をミニチュア人形と組み合わせて別の物に見立て、独自の世界観で表現した作品を、田中達也氏は「MINIATURE CALENDAR」という名で日々SNS(Facebook・Instagram・Twitter)に投稿している。その緻密で遊び心あふれる作品が話題を呼び、2018年2月現在、彼のSNSのフォロワーは100万人以上。毎週約3000人ずつ増加し続けている。内訳は外国人が圧倒的に多く、閲覧者全体の7割を占めるという。国内だけでなく、台湾や香港でも作品展を開催している。

作品『新パン線』。新パン線は子どもたちに人気が高い © Tatsuya Tanaka

作品『メレンゲのゲレンデ』。このケーキは食品サンプルだが、作品によっては本物の食材を使うこともある © Tatsuya Tanaka

作品『田舎ぶらし』。手作業で一束ずつ刈り取るため毛足が不ぞろいになるが、かえってリアルさを増す © Tatsuya Tanaka

かつてデザイン会社に勤務し、アートディレクターとして雑誌の広告などを制作していた田中氏。Instagramに投稿するのに「何か被写体がほしい」と思い、集めていたプラモデル用のミニチュア人形を何気なく添えてみた。すると、なんともいえないスケール感が出て、Instagramでの反響も上々。次第に作品は多くの人たちに拡散されていった。最初は不定期に更新していたが2011年4月、公式サイト「MINIATURE CALENDAR」も開設。そこに約7年間、毎日1作品を欠かさず投稿している。

彼の作品に登場するのは、洗濯バサミやトイレットペーパー、野菜、フルーツ、パンなど、世界中の人々になじみのある素材ばかり。外国人のファンが多いからこそ、作品は常に「万国共通」を意識している。「小学生にも伝わるような、シンプルで分かりやすい作品になるよう心掛けています」

「いいね!」の数やコメントなどで、閲覧者の反応がダイレクトに分かるのがSNSの長所。これまで海外の人たちに好評だったのが「桜」「サムライ」「忍者」「寿司」など、日本ならではの素材を選んだ作品だ。日々アップする写真への反響を見ながら、オリジナリティーを意識しつつ誰もが親しめるモチーフを追求している。

作品『花いかだ』© Tatsuya Tanaka

作品『決血ャップ』© Tatsuya Tanaka

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  • [2018.03.16]
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