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本庶佑京大特別教授にノーベル医学生理学賞:日本出身のノーベル賞受賞者一覧
[2018.10.02]

がん治療に「免疫治療法」という新しい道を切り拓いた京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授に2018年のノーベル医学生理学賞が贈られることが決まった。本庶教授らの研究を基に開発された新薬オプジーボは、これまで治らなかったがんにも効果を発揮し、大きな注目を集めている。

2018年のノーベル医学生理学賞は、がん治療の新たな道を切り開いた本庶佑京都大学特別教授とへ米テキサス大学のジェームズ・アリソン教授の受賞が決まった。

人間にはもともと病気を攻撃する「免疫力」が備わっているが、がん細胞は免疫の攻撃をたくみにかいくぐって成長し、人間の生命をおびやかす。本庶教授の研究グループは、がん細胞が免疫の働きにブレーキをかける仕組みを解明。この研究成果を基に開発された新しいがん治療薬は、ブレーキを解除することで免疫力(がんを攻撃する力)を活性化させ、これまで治らなかったがんの治療に効果を発揮するようなっている。

日本出身者のノーベル賞受賞は27人目(米国籍の南部陽一郎氏、中村修二氏、英国籍のカズオ・イシグロ氏も含む)。医学生理学賞は利根川進氏(1987年)、山中伸弥氏(2012年)、大村智氏(2015年)、大隅良典氏(2016年)に続き5人目。

受賞年 氏名、業績
2018 医学生理学賞 本庶佑(ほんじょ・たすく)
京都大学特別教授
がんの免疫療法の開発
2017 文学賞 カズオ・イシグロ = 英国籍
作家
感情に強く訴える小説群
2016 医学生理学賞 大隅良典(おおすみ・よしのり)
東京工業大学栄誉教授
細胞内で不要なたんぱく質を分解、リサイクルする「オートファジー(自食作用)」の仕組みを解明
2015 物理学賞 梶田隆章(かじた・たかあき)
東京大学宇宙線研究所所長
業績:素粒子ニュートリノの振動を発見した功績
医学生理学賞 大村智(おおむら・さとし)
北里大学特別栄誉教授
業績:寄生虫による感染症の治療薬開発に貢献
2014 物理学賞 赤崎勇(あかさき・いさむ)
名城大学教授、名古屋大学名誉教授
業績:青色発光ダイオード(LED)の開発に貢献
天野浩(あまの・ひろし)
名古屋大学教授
業績:同上
中村修二(なかむら・しゅうじ)=米国籍
米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授
業績:同上
2012 医学生理学賞 山中伸弥(やまなか・しんや)
京都大学iPS細胞研究所長・教授(受賞時)
業績:さまざまな組織の細胞になる能力がある「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を開発
2010 化学賞 根岸英一 (ねぎし・えいいち)
米パデュー大学特別教授(受賞時)
業績:「有機合成におけるパラジウム触媒を用いたクロスカップリング」に成功
鈴木章 (すずき・あきら)
北海道大学名誉教授(受賞時)
業績:同上
2008 物理学賞 南部陽一郎 (なんぶ・よういちろう)=米国籍
米シカゴ大学名誉教授
業績:「自発的対称性の破れ」の発見
小林誠 (こばやし・まこと)
高エネルギー加速器研究機構名誉教授(受賞時)
業績:「CP対称性の破れ」を理論的に説明した「小林・益川理論」を提唱
益川敏英 (ますかわ・としひで)
京都大学名誉教授(受賞時)
業績:同上
化学賞 下村脩 (しもむら・おさむ)
米ボストン大学名誉教授(受賞時)
業績:「緑色蛍光タンパク質(GFP)」の発見・開発
2002 化学賞 田中耕一 (たなか・こういち)
島津製作所フェロー(受賞時)
業績:生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発
物理学賞 小柴昌俊 (こしば・まさとし)
東京大学名誉教授(受賞時)
業績:岐阜県に建設された素粒子観測装置、カミオカンデで素粒子ニュートリノを世界で初めて観測
2001 化学賞 野依良治 (のより・りょうじ)
名古屋大学理学部教授(受賞時)
業績:ルテニウム錯体触媒による不斉合成反応の研究
2000 化学賞 白川英樹 (しらかわ・ひでき)
筑波大学名誉教授(受賞時)
業績:電気を通すプラスチック、ポリアセチレンの発見
1994 文学賞 大江健三郎 (おおえ・けんざぶろう)
作家
業績:『個人的な体験』(1964)などの作品を通じ、現実と神話が密接に凝縮された想像の世界をつくりだし、現代における人間の様相を衝撃的に描いた
1987 医学生理学賞 利根川進 (とねがわ・すすむ)
米マサチューセッツ工科大学教授(受賞時)
業績:「抗体の多様性生成の遺伝的原理」の発見
1981 化学賞 福井謙一 (ふくい・けんいち)
京都大学工学部教授(受賞時)
業績:化学反応と分子の電子状態に関する「フロンティア電子理論」を樹立
1974 平和賞 佐藤栄作 (さとう・えいさく)
元首相
業績:非核三原則を提唱するなど太平洋地域の平和に貢献
1973 物理学賞 江崎玲於奈(えさき・れおな)
米IBMワトソン研究所主任研究員(受賞時)
業績:半導体におけるトンネル現象の実験的発見
1968 文学賞 川端康成 (かわばた・やすなり)
作家
業績:代表作『伊豆の踊子』(1927)や『雪国』(1935-1937)を通じ、微細な感受性をもって日本人の心の神髄を表現した
1965 物理学賞 朝永振一郎 (ともなが・しんいちろう)
東京教育大学教授(受賞時)
業績:水素原子のスペクトルの観測データと予測値のずれの解決に超多時間理論が有効であると考え、これを発展させた「繰り込み理論」を完成
1949 物理学賞 湯川秀樹 (ゆかわ・ひでき)
京都大学理学部教授(受賞時)
業績:原子核の陽子と中性子を結びつける粒子、中間子の実在を理論的に予言した

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