ゴマ:精進料理と天ぷらで普及し定着─自給率0.1%でも和食には欠かせない素材
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ゴマの起源はアフリカというのが通説だ。紀元前3000~4000年には採油や食用のため栽培されるようになり、古代エジプトから地中海を渡り中東、インド、シルクロードを経て中国に伝わったと考えられている。日本に渡来したのは縄文時代といわれ、中国語の漢字「胡麻」の音読みで「ゴマ」と呼ぶようになった。
奈良時代には主に油を、神仏に供える灯用や、食用、薬用にするため栽培されていた。以後、寺の精進料理にゴマが使われるようになり、長らく貴族や上流階級で食されていたが、江戸時代には採油技術の発達により生産が拡大し、庶民の間にも定着。江戸の終わりから明治時代にかけては、天ぷらの流行とともに、揚げ油としても普及した。
和食に欠かせない食材の一つだが、実は国内に流通するゴマの99.9%がアフリカや中南米、東南アジアからの輸入。国産ゴマの約7割は鹿児島県の喜界島で生産している。

ゴマの花。茎に沿って付いた、さや1つにつきゴマの実が80~100粒詰まっている。収穫後10日ほど乾燥させると、さやが割れて実が出る(フォトAC)
ゴマは外皮の色により白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの3つに大別できる。ゴマ油の原料でもある白ゴマは味にくせがないので、幅広く使われる。一方、黒ゴマは風味が強く、料理のアクセントに向く。黒い色はポリフェノールの一種。
輝くような金ゴマは希少な品種で、「黄ゴマ」「茶ゴマ」と呼ばれることも。白や黒よりコクのある味わいと香り高さが魅力だが、価格もお高め。
健康食品としても人気
ゴマの成分は約半分が脂質。ほとんどが不飽和脂肪酸で、血液の流れをよくして動脈硬化を防ぐ作用がある。機能性成分ゴマリグナンは抗酸化作用に優れ、ビタミンやミネラルも豊富なため、健康食品としても人気が高い。
硬い種皮は吸収されにくいので、ペースト状の練りゴマや、すりゴマにして料理に使うと、体への吸収率がアップする。
香ばしいゴマのお料理とお菓子をまとめました
→「白も黒も香ばしい!お菓子もたくさん:ゴマのお料理コレクション」
【資料】
- 農林水産省「ゴマの種類と違い」
取材・構成:イー・クラフト
バナー写真:3種のゴマ(PIXTA)
