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白も黒も香ばしい!お菓子もたくさん:ゴマのお料理コレクション

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ゴマ単体で食べる機会はほとんどないけれど、料理にトッピングすれば風味も見栄えも栄養も増す。小さな粒の大きな存在感。

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→「ゴマ:精進料理と天ぷらで普及し定着─自給率0.1%でも和食には欠かせない素材

かつては各家庭でゴマをいり、すり鉢とすりこ木でゴマをすっていたが、現在は「いりゴマ」「すりゴマ」「練りゴマ」それぞれの状態に加工したものが流通しているので、手軽に食卓に取り入れることができる。

ゴマあえ / ゴマよごし

すりゴマとしょうゆなどで調味したあえ衣をゆでたホウレンソウやサヤインゲンにまとわせる。白と黒、好みでどちらを使ってもOK。

ゴマ豆腐

精進料理の代表格として知られる。ペースト状にしたゴマを、溶かしたくず粉と合わせて火にかけ、じっくりと練り上げて冷やしたもの。形は豆腐に似ているが、大豆は使っていない。白と黒の両方がある。

写真提供:農林水産省「うちの郷土料理」
写真提供:農林水産省「うちの郷土料理」

ゴマ豆腐の起源は、平安時代に遣唐使として中国に渡った空海(弘法大師)が帰国後に高野山(和歌山県)で作るようになった、あるいは江戸時代初期に中国から来た隠元禅師がもたらしたなど諸説ある。「殺生禁止」の教えに基づき、肉や魚、卵を食べない修行僧にとってゴマは貴重なたんぱく源であり、手間暇かかるゴマ豆腐づくりは修行の一環でもあった。

江戸時代に発刊され爆発的にヒットした料理本『豆腐百珍』の続編には、白ゴマを使った古典的な作り方が紹介されている。

1783年刊『豆腐百珍 続編』表紙(左)と、ゴマ豆腐(麻乳)の項(国立国会図書館所蔵)
1783年刊『豆腐百珍 続編』表紙(左)と、ゴマ豆腐(麻乳)の項(国立国会図書館所蔵)

ゴマ塩

いり黒ゴマと焼き塩を合わせた調味料。赤飯やおこわに振りかけると、味が引き締まる。

市販のゴマ塩(左)。赤飯などに振りかけて食べる(フォトAC)
市販のゴマ塩(左)。赤飯などに振りかけて食べる(フォトAC)

大学芋

油で揚げたサツマイモに甘い蜜を絡めた総菜。これに振りかけるのは、決まって黒ゴマ。

(フォトAC)
(フォトAC)

ゴマだれ

鍋料理、さっぱりポン酢で食べるか、コク深いごまだれか好みが分かれる。最近は、さっぱりとコクの両方の良さを生かした「ゴマポン酢」も人気。

(PIXTA)
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あんぱん

日本生まれの菓子パンの筆頭。黒ゴマトッピングなら中身は粒あんの可能性が高い。ちなみに、ケシの実ならこしあん。明文化されているわけではないけれど、暗黙のルールらしい。

(PIXTA)
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ゴマせんべい

せんべい生地に黒ゴマを練り込めば香ばしさアップ。真っ黒になるぐらいたっぷりのゴマを使うと、ゴマの味しかしない?

(フォトAC、PIXTA)
(フォトAC、PIXTA)

南部せんべい

戦国時代に南部地方(岩手県中部〜青森県南東部)で生まれた保存食。夏でも冷涼で、稲作よりも麦の栽培が盛んだったことから、生地は小麦粉。現在も北東北の銘菓として親しまれる。黒ゴマぎっしりが定番。

(フォトAC)
(フォトAC)

ゴマおはぎ

炊いたもち米を小豆あんで包んだ和菓子は、季節に咲く花の名前にちなんで春は「ぼたもち(ボタン)」、秋は「おはぎ(萩)」と呼ばれる。小豆あんの代わりに、すりゴマをまぶしたバージョンも香ばしくて人気。

(フォトAC)
(フォトAC)

ごまあん

練り黒ゴマも和菓子によく使われる。ツヤツヤに炊き上げたゴマあんをたっぷりのせた串団子、ゴマ好きにはたまらない!

手前から黒ゴマ、みたらし、こしあんの串団子(フォトAC)
手前から黒ゴマ、みたらし、こしあんの串団子(フォトAC)

調査・構成:イー・クラフト

バナー写真:ホウレンソウのゴマあえ(PIXTA)

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