今週の歴史を振り返る:This Week in Japanese History

今週の歴史を振り返る:6月22~28日

6月22日

日韓、請求権・経済協力協定を締結

1965(昭和40)年 韓国との国交を回復するための日韓基本条約とともに、請求権・経済協力協定が締結された。日本が韓国に対し、無償3億ドル、有償2億ドルの計5億ドルを供与。これにより、韓国の対日請求権問題が「最終的かつ完全に解決された」ことを確認した。しかし、韓国の最高裁にあたる大法院が2018(平成30)年、新日鉄住金(現日本製鉄)に徴用工への損害賠償を命じ、こじれていた日韓関係がさらに悪化した。   

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6月23日

安保条約が自動延長

1970(昭和45)年 午前0時に日米安全保障条約が自動延長。60(同35)年に改定された日米安保条約は、その期限を10年とし、以後は締結国からの1年前の予告により一方的に破棄できると定めた。逆に言えば、破棄の意思表示がなければ自動継続される仕組み。日本では一部の野党や労働組合などが破棄を主張する安保闘争を行ったが、国民の支持を得ることはなかった。

6月24日

京福越前本線で2度目の衝突事故

2001(平成13)年 福井県の京福電気鉄道越前本線保田‐発坂駅間で、電車同士が衝突し、25人が負傷する重大な事故が発生した。同線は全線単線運行で、上り電車が発坂駅で下り急行電車の通過を待つべきところ、運転士が停止信号を見落とし発車。下り急行電車と衝突した。京福は前年の12月17日に衝突事故を起こしたばかりで、国交省は2度目の事故翌日、同社に全線運行停止とバス代行を命じた。同社は翌年、福井県内での事業を断念し、えちぜん鉄道に事業譲渡した。

6月25日

「勝手にシンドバッド」でサザンがデビュー

1978(昭和53)年 青山学院大の学生らで結成した「サザンオールスターズ」がシングル盤「勝手にシンドバッド」でデビュー。79(同54)年の「いとしのエリー」の大ヒットをきっかけに、高い評価を受ける。数々の記録と記憶に残る作品を制作し、時代とともに新たなアプローチで常に音楽界をリードする国民的ロックバンド。2000(平成12)年1月リリースの「TSUNAMI」が自己最高セールスを記録、第42回日本レコード大賞を受賞した。

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6月26日

猪木とアリの異種格闘技戦 失望と失笑

1976(昭和51)年 プロレスラーのアントニオ猪木とボクシング世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリによる異種格闘技戦が日本武道館で開催された。「格闘技世界一決定戦」と銘打ち、猪木らが設立した新日本プロレスが企画し、NET(現テレビ朝日)がテレビ中継した。猪木はリングの上に寝転がり、アリの足を蹴る。アリは立つように挑発したが、猪木は応ぜず、15ラウンドを寝ながら戦うという試合ぶりは、視聴者の失望と失笑を買った。勝敗は判定で引き分け。

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6月27日

松本サリン事件 誤認捜査・報道で人権侵害

1994(平成6)年 長野県松本市北深志1丁目の住宅街で、オウム真理教の幹部らが猛毒のサリンをまき、8人を死亡させ、144人に重軽症を負わせた。教団関係の訴訟を担当していた長野地裁松本支部の裁判官官舎を狙ったとされる。当初はオウムの犯行だとわからず、妻をサリンの後遺症で亡くし、自身もサリンで被害を被った会社員の河野義行さん(当時44)を警察が誤認捜査。マスコミが十分な裏付け取材もせず警察の見立てに沿った報道を行い、人権侵害が社会問題となった。翌年の地下鉄サリン事件発生で、オウムの犯行であることが明らかになった。

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6月28日

サミット 日本で初開催

1979(昭和54)年 第5回先進国首脳会議(G7サミット)が東京で開催された。先進7カ国の首脳が一堂に会するサミットの日本開催はこれが初めて。大平正芳首相が議長を務め、東京都港区元赤坂の迎賓館赤坂離宮を会場に、29日までの2日間行われた。イスラム革命の勃発でイランの原油生産が激減したことを機に起きた第2次石油危機への対応が主要議題となった。カーター米大統領、サッチャー英首相、ジスカールデスタン仏大統領、シュミット西独首相らが出席した。

バナー写真:東京サミットで記念写真におさまる参加各国首脳。左から4人目は大平正芳首相。1979年6月28日(時事)

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