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【日本100名城®】三重県・伊賀上野城

歴史

伊賀上野城は、築城の名手として知られた藤堂高虎(とうどう・たかとら)が技術の粋を尽くして築いた高さ約30メートルの石垣が有名。石垣としては大阪城と並ぶ日本一の高さを誇る。

三重県・伊賀上野城

  • 築城年:1585、1608年
  • 初代城主:筒井定次(つつい・さだつぐ)、藤堂高虎
  • 主な見どころ:石垣、唐冠形兜(とうかんなりかぶと)など
  • 料金: 登閣料600円(大人)
  • 所在地:三重県伊賀市上野丸之内106
  • 公式HPなど:伊賀上野城

築城の名手が手掛けた日本一の高さを誇る石垣

最初の伊賀上野城は、豊臣秀吉に仕えていた武将の筒井定次が1585年に築いた。現在の天守よりも東寄りに3層の天守が建てられたと伝えられている。豊臣家との仲を疑われた定次は徳川幕府から城主の地位を取り上げられ、切腹に追い込まれた。

定次に代わって城主となったのが、宇和島城主だった藤堂高虎だ。築城の名手として知られていた高虎は、豊臣家との決戦に備えて大規模な改修を行った。この時造られた高さ30メートルの石垣は現在まで残っており、大阪城と並んで日本一高い石垣として知られる。黒澤明監督の映画「影武者」でも戦闘シーンが撮影された。

生涯で7人の主君に仕えた高虎は、その時々の支配者に命じられて、多くの城造りに携わった。自らが城主となった城では、伊賀上野城のほか、今治城、大洲城、宇和島城が、豊臣秀吉や徳川家康の指示で工事に関わった城では、江戸城、二条城、大阪城、篠山城が日本100名城に選定されている。

現在の天守は1930年代に伊賀市出身の衆院議員川崎克(かつ)が私財を投じて建てたもので、筒井氏や藤堂氏ゆかりの品などが展示されている。城の周囲は上野公園として整備されており、園内には伊賀流忍者博物館もある。

伊賀上野城の復興天守(PIXTA)
伊賀上野城の復興天守(PIXTA)

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バナー写真: 伊賀上野城の高石垣(PIXTA)

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