元伊勢三社

福知山市大江町にある皇大神社(こうたいじんしゃ)は籠神社と同様に、伊勢神宮への遷座の伝承がある。古い杉林に覆われた参道を抜けると、荘厳な雰囲気の元伊勢皇大神社の本殿を望むことができる。皇大神社の建築も、やはり他にはない神明様式だ。83社の末社が本殿を囲んでいることや本殿前の鳥居が黒い木で作られていることはかなり珍しい例だという。皇大神社の近くには五十鈴川、宮川、宇治橋、猿田彦神社など、伊勢と同じ地名や神社名がある。皇大神社奥宮の天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)も、他の神社とは異なっている。神社が山腹にあり、参拝する際には一端が崖にくぎ付けされている鎖を手繰りながら登っていくことになる。ここも独特の雰囲気の神社だ。

元伊勢皇大神社(撮影:林 亦峰)
天岩戸神社(撮影:林 亦峰)

大江山

大江山を語る上で、日本の三大妖怪の一つである酒呑童子(しゅてんどうじ)に触れないわけにはいかない。大江山は酒呑童子の根城だったが、平安時代の名武将である源頼光と四天王により退治された。頼光らは酒呑童子に薬を入れた酒を飲ませ、薬がまわって動けなくなった酒呑童子を討ち取ったという。酒呑童子を切ったとされる刀が「天下五剣」のうちの一振とされる「童子切安綱」だ。

鬼についての伝説が多いことから、地元では鬼を観光の目玉にした。京都タンゴ鉄道大江駅の前には日本各地の鬼瓦が展示されている。駅前の鬼瓦公園も展示のために造られた。町内には鬼をテーマにした「日本の鬼の交流博物館」もある。博物館の外にある大鬼瓦は高さが5メートルで重さは10トン。日本最大の鬼瓦で、とても迫力がある。博物館内には奈良時代から現代に至るまでの代表的な鬼瓦や伝統芸能が展示されている。また、日本と外国の妖怪の紹介もある。

建物とほぼ同じ高さの大鬼瓦(撮影:林 亦峰)