ファンと自然体で触れ合うアンディ・ラウ
もう一つ書こう。アンディ・ラウ(劉徳華)という、ジャッキーが歌ならアンディは俳優として頂点を極めている四大天王の一人だ。彼へのインタビューのため、ミュージック・ビデオの撮影をしているスタジオに行くことになり、香港の山奥のような所に向かった。その夜はちょっと冷えていた。半分シャッターを閉めた倉庫のようなスタジオの外に2人の女性ファンが寒そうに立っている。アンディが近づき、自然な形でファンと話し始めた。そして、ファンが恐る恐る差し出した温かい飲み物が入っているポットを受け取ったアンディは、飲み始めたのだ。
香港スターというのはファンのために生きるということを知った。
四大天王の代表曲には必ず日本のカバー曲あり
レスリーもフェイ・ウォンもアンディも、そしてジャッキーも、彼らの代表曲には日本のカバーがある。1980~90年代初期は、日本の文化が香港で最も愛されていた時だ。レスリーは山口百恵の「さよならの向う側」、吉川晃司の「Monica」、フェイ・ウォンは中島みゆきの「ルージュ」、アンディはチューリップの「青春の影」。そしてジャッキーは玉置浩二の「行かないで」など数多くあるが、何といってもサザン・オールスターズの「真夏の果実」だ。この曲は香港で半年にわたってチャートインし、ホテルのラウンジでもよくピアノで弾かれていたため、私が「これ日本の曲よ」と言うと、ホテルのスタッフに「いや、香港の曲です」と言われ苦笑したこともあった。
先日の日本で行われたジャッキーの、これぞ香港エンターテインメントというショーを見ると、やはりそれは香港人にしかできないものではないかと思う。そして、こういったショーは、香港スターたちの生きざまに裏打ちされたものであり、完璧に作られるショーは、言葉を超え、海を越え、必ず、多くの人に愛されるものなのだ。
日本でのライブが終わった後、多くの人が言っていた。圧倒された、と。
バナー写真=ジャッキー・チュン(ユニバーサルミュージック提供)
