経営を圧迫する高い家賃
私自身、台湾全国で9店舗の飲食チェーン店を経営しており、台湾マーケットの難しさを日々感じている立場にある。本稿ではそうした私の経験に基づき、日本の有名店でも撤退に追い込まれる台湾飲食業マーケットの実態を分析してみたい。なお、台湾ドルの価値は日本円100円=30元で計算すると、日本人にもコスト負担の理解がしやすくなる。
まず税負担を見てみる。基本となる負担は日本の消費税にあたる営業税5%、法人税20%である。営業税は日本と違い2カ月に一度納付しなければならない。滞納は許されない。なお、こうした会計処理のために会計事務所もしくは記帳士事務所と契約する必要がある。費用は規模やサービスにもよるが1店舗1カ月2500~5000元程度が多いようである。もちろん日本語サービスがある事務所は高くなる。
では、家賃相場どうなのか。首都台北で一等地といわれる商業エリアは坪単価5000~1万元。超一等地となれば1万5000元以上というところもある。これがデパート等商業施設になると、施設の立地、規模、集客力にもよるが一流デパート内の店舗であれば売上の16~20%、フードコートの店舗ならば20~30%が相場といえる。家賃の負担は日本に比べても特別少ないとは言えない。
なお、保証金は日本に比べ安く、法律で家賃2カ月と定められている。余談になるが台湾で飲食店やサービス業を行う場合、路面店ならば1階に店舗を開くことを勧めている。なぜなら台湾人は心理的に地下店舗を好まないといわれ、地下の店舗で営業を行うのは非常に難しいからである。日本と違い家賃が安くても地下の店舗は絶対にお勧めしない。