「開かれた政府」を体現する敷居の低さ
デジタル大臣という身分にありながら、人との間に壁を感じさせないのは彼女の素晴らしいところだ。
オードリーさんは毎週水曜日、台北市内の「社会創新実験センター」という場所にいることになっており、誰でも会いに行くことができる。午前10時から午後2時までは予約なしで自由に会いに行くことができる。午後2時から午後5時までは予約制で、こちらから予約を申し込める。
これは「開かれた政府」を自ら実践していると言って良い。
Yahooニュースの特集取材で、編集を担当した神田憲行・編集部デスクは、自身は多数の著書を持つ取材経験豊富なノンフィクションライターだ。そんな神田氏も自身のツイッターでオードリーさんについての感想を「取材申請して2日でOK、2時間の予定の取材時間をさらに1時間延長させてくれる。人との敷居が非常に低い。なるほど、傑物だと思いました」と語っている。
また、オードリーさんはこちらの質問に耳を傾け、それに対する情報を圧倒的なボリュームで回答してくれる。
それには深いレベルでヒアリングを行う高度な「傾聴」と、想定を超えた回答で相手に気付きを与える能力が必要だ。米アップルや台湾の電気製品メーカーBenQといった大企業でコンサルタントとして活躍するオードリーさんの姿を思い浮かべさせられた。
受け答えの速さもさることながら、話すスピードも相当なものだった。
「目の前に知の巨人がいる」そう思いながら夢中でインタビューに臨み、2時間の予定が3時間に及んだ。取材後は頭の中が情報で溢れていた。

