そして来年へ:三社祭は“世界にふたつとない”
2012年の三社祭で特筆すべきことがもうひとつあった。一度途絶えた駒形町会の子供神輿の観音裏渡御が10年ぶりに復活したのだ。
「一度途切れたものを復活させるのは大変。だからこそ、祭りを大事にしていきたいとあらためて思いました。100%の出来だと満足することってなかなかない。だからこそ、どれだけ強い思いを込められるかが大事になる。手描きの提灯だって同じ。手作業だから微妙に違っていて、世界にふたつとないからいいんじゃないかなって思っています」
「来年は今年よりもっといい祭りにしますよ。決して比べるもんじゃないけどね」。祭りが終わった直後にあえて来年の祭りについて尋ねたときの恩田さんの返事である。笑顔には、大きな仕事をやり終えた男の自信があふれていた。
取材・文=廣瀬 達也
撮影=山田 愼二、コデラケイ、花井 智子








