日本は「踏み絵」を踏めるのか?G7が最後の訴えの場になるのか?
香港住民の抗議行動が続き、世界各国が新型コロナウイルス対策に追われている中、最も重要なのはこれから開催される主要7カ国(G7)サミットで、先進各国のリーダーが新型コロナ後の世界情勢について意見交換を行うことだ。
6月18日、これに先立ちG7外相会談では、共同声明で香港情勢について「重大な懸念」が示された。日本の態度も引き続き注目され、安倍首相は香港情勢について、G7サミットの中で共同声明発表をリードし、香港について新しい態度を表明すると語った。
このような動きは当然、中国の不満を引き起こし、中国外交部は日本の動きについて、「深い憂慮」を示したほか、G7外相による共同声明には、「G7が香港のことについて、つべこべ口出しすることに強い不満と断固反対を表明する」とし、このような声明で国家安全法を推進する決意は揺るがないと述べた。G7で東アジア唯一の代表である日本がこの議題を強く進めるには限界があり、加えて中国の習主席の国賓来日スケジュールが不透明なことから、日本の公式表明はさらに慎重になっていた。
日本の立場で難しいのは、米中間の狭間に立たされ、バランスを保てないことだろう。近年は中国も外交である程度日本に接近しており、天安門事件があった1989年ごろの状況に似ている。改革開放時には日本は他国に比べ、対中赤字の削減に成功していた。中国当局が天安門事件で学生運動を弾圧した後、世界各国から猛烈な非難を浴びたが、日本は率先して中国に対する国際的孤立に反対を世界に呼びかけ、天皇訪中につなげた。その結果、日本の「寛容」の姿勢は、ここ30年来、中国外交で狡猾に利用され続け、両国の諍い(いさかい)や矛盾が生じるたび、中国は反日運動をあおり、民族主義を掲げるようにもなった。
G7は結局のところ、世界各国が、中国が香港版国家安全法を強行前の、最後の国際社会でのアピールの場で、その時、欧米各国と中国の意見は必ずや再び衝突するだろう。このような衝突は日本をさらに難しい立場に追い込む。欧米各国やG7各国と価値観を共有する日本は、香港の国家安全法が人権や自由を侵害していることに引き続き憂慮を示すが、中国との関係悪化を招くだけでなく、その後の東京五輪や経済活動に影響を及ぼすかもしれない。日中関係もまたG7で新たな局面を迎える。
結論から言えば、日本政府はやはりG7サミット時にその他各国とともに、より強い意思を示すべきだ。その後の日中関係に悪影響を与え、さらには中国から言われなき領土侵害を指摘される可能性があるとはいえ、日本は必ず重要な局面で自らの立場を堅持しなければならない。新型コロナ後の国際社会は、かつてのようなあいまいな解釈ができるゆとりはない。香港の国家安全法問題はまさにこの典型例で、将来の米中関係下の台湾問題も同様である。香港の国家安全法問題は、日本と欧米各国、中国の国益主張の場に他ならないのだ。
バナー写真=香港国家安全法を可決して、依然として7月1日香港返還の日でデモを参加した香港の抗議者たち。(Willie Siawillie Siau/SOPA Images via ZUMA Wire/共同通信イメージズ)