日本のイメージは忍者?
日本での最終日、ロバートさんは、東京タワーの真下にあるゲートボール場を訪ねた。「『リレーション-3』で一緒にゲームをしましょう」と、プレーをしていた数人の女性から声を掛けられた。
リレーション-3は、3人対3人で行うゲートボールのバリエーションゲームで、3人のうち2人が2個、1人が1個のボールを担当して打撃する。
「同時に2個のボールのことを考えることはハードですが、その分、面白さも増しますね」と、すっかりリレーション-3が気に入った様子だった。
来日中、最後のプレーを堪能したロバートさんが次に向かったのは、東京都内最古の寺として外国人観光客に人気の浅草寺。浅草駅まで、地下鉄に初乗車する。
「発車と到着の時刻が表示通りにピッタリ正確だったことにビックリしました。待ち合わせをしても1時間遅れが当たり前のウガンダではあり得ないことです」
浅草寺では、寺を参拝するときの作法を教えてもらい、神妙な面持ちで、水で手と口を清めてから、おさい銭を入れて合掌。香炉の煙を身体にかけて健康を祈願したり、おみくじを引いたり…。その全てが初体験で新鮮だというロバートさん。
その後は、世界有数の電気街として有名な秋葉原へと足を伸ばし、バーチャルリアリティーでバスケットボールのシュートを体験したり、3Dプリンターの実演を見学したりと、最先端テクノロジーに触れ、大興奮。
「3Dプリンターは高価なイメージがありましたが、日本ではわずか数万円から買えることに驚きました。日本のテクノロジーも、ゲートボールと一緒に、ぜひウガンダに持ち帰りたい」と周囲を笑わせた。
ふと、昼に立ち寄ったお好み焼き店で、日本の食べ物で最も気に入ったという枝豆を口に放り込みながら、ロバートさんが唐突に切り出した。
「『SASUKE(サスケ)』という日本のテレビ番組を知っていますか?」
『SASUKE』は、体力自慢の有名人や一般人がさまざまなアトラクションに挑むスポーツ・エンターテインメント番組だ。その『SASUKE』がウガンダで放送されていて人気を集めているのだという。
「来日前までは、日本には『SASUKE』に登場する忍者みたいな人たちがたくさん街中を歩いていると想像していました」と、はにかんだ表情を見せた。
ゲートボールをきっかけに来日し、初めて日本文化に触れたロバートさん。それは夢の国に迷い込んだようなファンタジックな体験だったという。
インタビュー・文=内山 貴子
撮影=長坂 芳樹
バナー写真=ふらりと立ち寄った都内のゲートボール場でプレーを楽しむロバートさん
(*1) ^ マレットは木槌型の用具のことで、クロッケーやポロなどマレットを使うスポーツを指す。ゲートボールもマレットスポーツに分類される。




