25万点を検査
2011年3月から始めた「緊急時環境放射線モニタリング」という形で行われてきた分析の対象点数は現時点で25万点を超えている。多いか少ないか、数字だけではわかりにくいだろう。それは、一つひとつ賽(さい)の河原に石を積み上げていくような営為に見えてしまう。
この日、私が見学した際には、柚子(ゆず)と柿、豚と鳥の検査が行われていた。検査場所は、二つに分けられている。一つは、検出器のある部屋。その手前で、検査のサンプルを作る作業があり、こちらもなかなか大変だ。
分析対象は、福島県の農水産品全般。野菜・果物は月・水・木に分析し、山菜やきのこは火・金、魚介類は月〜水、豚肉や鶏肉、馬肉などは木曜日と、作物ごとに曜日が決められている。
最初は下処理の工程だ。検査員が、サンプルごとに手袋をはめて、カッターなどの器具で肉や果物を切り刻み、できるだけ空気が入らないようにみっちり容器に詰め込んでいく。果物は5ミリ単位、肉はミンチ状にすると決まっている。一点につき作業時間20~30分はかかる。


