北海道新聞記者がロシア当局に「スパイ容疑」で拘束されたことを受け、日本政府は14日、情報収集と対応に追われた。ロシアのウクライナ侵攻から続く両国関係の悪化に拍車が掛かるのは確実で、首相官邸や外務省に衝撃が広がる。外交カードとして利用するのがロシアの狙いとの見方もあり、政府は事態の長期化を懸念している。
「発表を受けて認識した」。木原稔官房長官は14日午前の記者会見で、記者拘束が「寝耳に水」だったことを認めざるを得なかった。「人道的な配慮、公正公平な取り扱いを申し入れた」と説明したが、記者の健康状態を問われると「現時点で接触できていない」と語った。
日本外務省の中村仁威欧州局長はロシアのノズドレフ駐日大使を同省に呼び、抗議。記者との接触機会を迅速に設けるよう求めた。
ロシア連邦保安局が公開した映像には、記者が床に押さえ付けられ、後ろ手に手錠を掛けられる様子が映し出されている。外務省幹部は「ここまでひどい扱いは過去にない」と驚き、別の幹部は「大変だ」とショックを隠さなかった。

記者会見する木原稔官房長官=14日午後、首相官邸
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