八重山地方の豊年祭
ルパカジ地区を訪ねてから10日ほどたって、豊年祭シーズン真っただ中の石垣島へ行った。7月下旬のことである。
石垣島など八重山地方の豊年祭は、「オン」(御嶽)と呼ばれる村の聖地を中心に行う。「シカ」と呼ばれる石垣島中心部で行われる最大の豊年祭では、オンごとに祈願する「オンプール」を初日に、村全体の「ムラプール」を2日目に行い、これと同じパターンで豊年祭を行う村はほかにもある。今回訪ねたのは、島の東部に位置する白保(しらほ)地区。午後10時過ぎの多原(タバル)オンでは、集まっていた人たちが小さな輪を作ると、太鼓と銅鑼(どら)を手にした男が重々しいペースを打ち出し、小さな踊りの輪をじわりじわりと回転させていく。オンの境内にある木々につるした赤いちょうちんのかすかな灯の中で人々はゆっくりと踊り続けるのである。
翌日のムラプールでは、五穀豊穣(ほうじょう)をもたらすとされる神「ミルク」が登場し、伝統的な踊りや綱引きが繰り広げられる。その主会場では、「祝 豊年」と飾り付けられた鳥居の上部にアワの穂が稲穂とともに垂れ下がっていた。
