「チャイニーズタイペイ」の由来
オリンピックと同様にユニバーシアード大会の表彰式では、金メダルを取った選手の国旗を中央に掲揚され、国歌が演奏される。ところが、台湾選手(チーム)が金メダルを取った際に掲揚されるのは、「チャイニーズ・タイペイオリンピック委員会旗」で、中華民国国旗ではない。演奏されるのは、中華民国国歌ではなく、国旗が掲揚される時に演奏される「国旗歌」だ。

自国で開催するスポーツ祭典にどうして自国の国旗掲揚が許されないのか、どうして自国の呼称を使えないのか、などの意見がインターネットで議論されていた。
日本であることが当たり前の日本では、想像もできない議論でもある。日本ではその逆に国歌演奏の際の起立に反対する人もおり、理解に苦しむ。
筆者は若い時からテニスの競技に参加していたこともあり、ユニバーシアード台北大会では、テニスの男女シングルスの各決勝戦を観戦した。
うれしいことに、男子も女子も台湾選手が決勝に勝ち進んでいた。女子は残念ながら、タイ王国の選手に敗れた。タイ王国の選手は勝利の後、観覧席から投げ入れられた自国の国旗を背中にウイニングランをし、表彰式では国歌を歓喜の表情で聞いていた。男子の方は、台湾の荘選手が韓国の選手を破り優勝。日本の選手が優勝するのと同じくらいうれしかった。
しかし、予想通り、観客の誰も中華民国国旗を投げ入れなかったし、ウイニングランもなかった。私はここで会場を後にした。勝手な思いではあるが、「チャイニーズ・タイペイオリンピック委員会旗」の掲揚は見たくなかった。同じスポーツ選手として、何だかつらい感じがしたからだ。