僕は、2016年4月、台湾南部の町・台南で、地元育ちの女性と結婚式を挙げた。
占いで結婚式の日取りを決めたり、新婦方の親戚・友人に招待状と合わせて中華風ケーキを送ったりと、伝統的なやり方が根強く守られている現代台湾の結婚式だが、一方で結婚指輪を作るという西洋的な風習も欠かせないものになっている。それで僕らも宝飾品店で純金のペアリングを購入した。
ところが結婚式の前夜、その指輪を紛失するという事件が起きた。結婚写真の撮影以来小箱に入れたままで、その箱が家中の箱や戸棚をひっくり返しても見つからないのだ。結局、義父が純金の指輪を僕に贈ってくれた。この指輪にも、義父母からオーダーメードのスーツを贈ってもらった際に合わせていただいたベルトにも、DUNLOPのロゴが入っている。義父は30年以上車のクリーニングと中古車販売の仕事をしており、タイヤメーカーから贈られた高価な記念品をたくさん持っているのだ。ちなみに紛失したはずの指輪は結婚式から1年半ぐらいたってから、ひょっこり戸棚の中で見つかった。