新語・流行語・今年の漢字

2020年の新語・流行語大賞は「3密」

社会

2020年はコロナ一色だった。日本で開催されたラグビーワールドカップ2019で、「ONE TEAM」の結束力に胸を熱くし、見ず知らずの者同士が肩を組んで声援を上げたのが遠い昔のことのよう。「3密」を避けよと繰り返し求められる日々にはうんざり。来年は、明るい新語・流行語が世の中に広がりますように!

今年の世相を表す言葉を決める「2020ユーキャン新語・流行語大賞」(自由国民社『現代用語の基礎知識』選)の年間大賞とトップ10が12月1日、発表された。

年間大賞、トップ10の新語・流行語

3密【年間大賞】

「密集場所」「密閉空間」「密接場面」を避けるよう注意喚起するために、共通の「密」でくくった新語。感染拡大対策が本格化する3月初め、厚生労働省が考案したとされるが、当初はそれほど広がらなかった。4月初旬、小池百合子都知事がコメントを求めて殺到する取材陣を「密です!」と制する場面が繰り返しニュース映像で流れたことで、一気に「密」の認知度がアップした。

選考委員の金田一秀穂氏は「生煮えの外来語や新造語がはん濫する中で、“3密” は“3高” とか“3K”とか、複数の大切なものをまとめて一語で表すという日本語の得意技を使った言葉で、日本のコロナ被害を少なく留めるのに力あった」と評した。

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愛の不時着

2020年2月から、Netflix(ネットフリックス)で配信された韓国ドラマ。南北問題をテーマにしながらも、それにとどまらない繊細な人間描写に王道のラブストーリー。パラグライダーで飛行中に北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢が、偶然出会った堅物の北朝鮮の将校の家で身分を隠して暮らすことになる。将校役の俳優・ヒョンビョンさんが演じる将校は、女性の生き方を支える理想的な役割を体現し、女性からの圧倒的な支持を受けた。

あつ森(あつまれ どうぶつの森)

任天堂から「どうぶつの森」シリーズの第7作目として3月に発売された。無人島を舞台にスローライフを楽しめる、「何もないからなんでもできる」というフレーズの通り、自分の思い通りに自分の世界を作り上げるという、これまでにないコンセプトが受けた。コロナ禍による巣ごもり需要の後押しもあり、おうち時間を充実させたい人々の需要をうまくとらえたことで、世界的にも注目され大ヒットとなった。

アベノマスク

新型コロナウィルス感染拡大を受けて、安倍政権が全世帯向けに2枚ずつ配布した布マスク。配布される時期がまちまちだったり、サイズが小さすぎることや、生地が汚れていたり、虫が入っていたなどの粗悪品が相次ぎ、国民には概して不評だった。

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アマビエ

江戸時代に、その姿を描き残すことで疫病の終息を願ったという妖怪「アマビエ」。キャラクター化され、お守り、文房具、和菓子など数々の関連グッズが制作された。厚生労働省の啓発アイコンにも採用された。

秋田市の妙覚寺では、コロナ禍の早期終息を願って、手書きした妖怪「アマビエ」の御朱印を参拝者に授与している。(© 時事)
秋田市の妙覚寺では、コロナ禍の早期終息を願って、手書きした妖怪「アマビエ」の御朱印を参拝者に授与している。(© 時事)

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オンライン◯◯

人が集まる活動が困難となり、さまざまなオンライン化が進んだ。会議、商談、授業もオンライン。大学に入学したのに、一度も登校する機会がなく、友だちができないという嘆きの声も。

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⻤滅の刃

吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)の漫画とそれを原作としたアニメが、社会現象的な流行となっている。単行本はシリーズ累計1億部を突破、上映中の映画は200億円の興行収入を突破した。

『鬼滅の刃』は、オリコン発表のコミック・単巻別売り上げランキングで1~22位を独占し(11月29日現在)、2008年の集計開始以来初の快挙となった(© 時事)
『鬼滅の刃』は、オリコン発表のコミック・単巻別売り上げランキングで1~22位を独占し(11月29日現在)、2008年の集計開始以来初の快挙となった。(© 時事)

GoToキャンペーン

「トラベル」「イート」「商店街」「イベント」の4分野での需要喚起策。コロナ禍で業績が悪化した産業界を支援しようという狙いは一定の効果を上げる一方で、予約トラブルや制度を悪用も問題になった。さらには、消費を盛り上げるだけでなく、感染拡大にも寄与してしまった。

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ソロキャンプ

自分一人だからこそ味わえる自由や開放感、自然との一体感を大切にし、気持ちの満足を求めるソロキャンプ。「3密」を気にせずに済むという意味でも、注目された。

フワちゃん

スポーツブラにミニスカート、お団子ヘアがトレードマーク。「あたおか(頭おかしい)」をキャッチフレーズに、小池百合子東京都知事や黒柳徹子さんにもタメ口を通す。個性を押し殺し、権威に忖度して顔色をうかがう人たちが多い世の中で、本音や本能で突き進むフワちゃんの姿が痛快に映る。

<2019年の新語・流行語大賞はこちら>

バナー写真:「密です!」と連呼して、コメントを求める記者に距離を取るよう求める小池百合子東京都知事=2020年4月9日、東京都千代田区(時事)

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