【見つけた!アジア(2)】歓迎!外国からのご一行様 ここは古代日本の迎賓館
花鳥があしらわれた緑の物体。8~9世紀に唐で作られた陶器の枕だ。「まずは大陸交流のルーツを見てみよう」と訪れた福岡市の鴻臚館(こうろかん)跡展示館で、この出土品に出会った。現代人の目にも、十分にポップでかわいらしい。当時は高貴な人しか使えない「超」がつく貴重品だったのではないだろうか。でもなぜここに、こんなものが?
この場所に遺構が残る鴻臚館は、古代(飛鳥~平安時代)の迎賓館。当時は、現在の京都、大阪、福岡の3カ所に置かれていた。市の担当者・吉武学さんは「鴻臚館が博多・福岡に設置された理由は、唐や新羅の外交使節や商人が日本にやってくる時、まずはこの地に上陸する決まりになっていたからです」と教えてくれた。まさに古代の “日本の玄関口”。VIPも宝物も、ここから日本に入ってきた。
吉武さんから勧められ訪ねてみたのが、展示館そばの福岡城むかし探訪館。入ると突然、足の置き場に困ってしまった。床面に古い地図がびっしりと描かれていたからだ。このあたりは、17世紀初め、黒田長政によって福岡城が築かれた場所。地図は江戸時代後期のもので、城がちょうど鴻臚館の上に建設されていたのがよくわかる。床の地図上、城の敷地部分だけは立体想像模型が置かれていて、江戸時代の街を実際に空から眺めているような贅沢(ぜいたく)感が味わえる。






