余震続く中、避難者の数減らず
気象庁は20日、16日未明のマグニチュード7.3の地震について、熊本県益城(ましき)町などで震度7を観測していたと発表。震度7は東日本大震災(2011年)の最大震度だが、この非常に強い揺れを一連の地震で2度も観測するのは、現行の観測システムでは初めて。
17日以降も余震はおさまらず、震度1以上の地震回数は20日に700回を超えた。気象庁の地震観測担当者は20日、「現時点で地震活動が収まる兆候が見えていない。いつまで続くかは見通せない」との見解を示した。
震度別地震回数(最大震度)
| 4月14日 | 15日 | 16日 | 17日 | 18日 | 19日 | 20日 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 震度1 | 12 | 30 | 20 | 29 | 19 | 24 | 18 |
| 2 | 10 | 51 | 70 | 70 | 33 | 33 | 40 |
| 3 | 6 | 19 | 67 | 28 | 22 | 20 | 15 |
| 4 | 9 | 10 | 36 | 11 | 4 | 2 | 1 |
| 5弱 | 1 | 1 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 |
| 5強 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 |
| 6弱 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 6強 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 7 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 回数 | 40 | 112 | 202 | 138 | 79 | 81 | 74 |
| 累計 | 40 | 152 | 354 | 492 | 571 | 652 | 726 |
気象庁発表データなどをもとに作成
夜中でも余震がひんぱんに起きることや、断水が10万戸近くに及んでいることもあり、自宅に戻れない避難者は20日現在、9万人以上いる。「プライバシーが保てない」「小さい子どもがいるので、避難所で夜を過ごすのに気兼ねする」などの理由で、家の近くや公園で“車中生活”をする住民も多いという。
懸念される震災関連死の増加
そんな中、新たに懸念されるのが疲労やストレスなどで被災者が体調を崩し、高齢者を中心に最悪の場合は死亡に至る「震災関連死」。熊本県は20日、これまでに震災関連死とみられる人が11人に上ったことを明らかにした。
この中には避難中、車中泊によるエコノミークラス症候群の疑いで死亡したケースも複数あるという。断水や、トイレが不便な状況から「被災者が水を飲むことを控える傾向も、体調悪化の大きな要因になる」と医療関係者は指摘。熊本県益城町では、ボランティアが車中生活を続ける被災者に注意を呼びかける“巡回パトロール”が実施された。
空の便は一部再開。新幹線復旧のめど立たず
インフラ関連では、熊本県内の停電は20日までにほぼ解消。ガス供給も熊本市の一部で再開された。携帯電話は、一部の地域でつながりにくい状態が続いている。
九州新幹線は、博多―新水俣間で復旧のめどが立っていない。空の便は、熊本空港発着の運航が一部再開。高速道路は熊本県内の多くの区間で通行止めが続いている。福岡―熊本を結ぶ高速バスは迂回(うかい)ルートを確保し、21日に運行を再開した。
バナー写真:4月16日未明に起きた地震で倒壊した民家=熊本県益城町(時事)
