13品目45分別で、リサイクル率81%を達成

上勝町では、分別したごみを町民が自ら運ぶ「資源持ち込み方式」を採用している。ごみステーションは年末年始の3日間を除いて、毎朝7時30分から午後2時までオープン。分別に迷うときは、常勤のスタッフが手伝ってくれる。

「スタッフとの会話を楽しみに来てくれる人もいると思います。ここには町民全員が集まるので、地域交流の拠点になっている側面もありますね」(坂野さん)

高齢者の一人暮らしや、車を持たない世帯などは、ゼロ・ウェイストアカデミーが奇数月に戸別収集を行ってきた。2018年4月より、ごみステーションは上勝町役場の直営となり、それらの事業は引き継がれている。

ごみステーション内は美しく整頓され、清潔に保たれている

2002年から34種類に分別していたごみは、2015年からは13品目45分別に増えた。例えば、金属は5種類、プラスチックは6種類、紙類は9種類にも分別する。焼却処理されるのは、塩化ビニルやゴムなどの素材の物や、紙おむつ・生理用品などごく一部である。

資源の分別は丁寧に行えば行うほど、有価物としての価値も高くなる。紙や金属など、「お金になるごみ」は年間250〜300万円の収入となり、上勝町のごみ処理費用の削減に貢献している。

上勝町の資源分別表
紙資源のコーナー

「現場の努力を重ねた結果、リサイクル率は81%(*2)に達しました。ここから先は、リユース、リデュースにも力を入れる必要があると考えています」(坂野さん)

リユース、リデュースの取り組みの一環として、2017年から町内の1歳未満の乳児がいる家庭に「布おむつスターターキット」を贈る事業を始めた。焼却処理が必要な紙おむつと違い、布おむつは洗濯すれば繰り返し使用できる。

「2020年までに焼却や埋め立てをせずにごみをゼロにする」という目標達成を目指し、上勝町の挑戦はまだまだ続いている。

<後編:世界に提言する「ゼロ・ウェイスト認証制度」とは?> はこちらから

取材・文=杉本 恭子
写真=生津 勝隆
(参考資料=笠松和市、佐藤由美著『持続可能なまちは小さく、美しい 上勝町の挑戦』(学芸出版社、2008)

(*1) ^ 「日本の廃棄物処理」各年度版、環境省 ※平成28年度は4,317万トン(東京ドーム約116杯分)

(*2) ^ 「平成28年度一般廃棄物実態調査」環境省