「不言実行」で世界の華人社会に自分の料理を届ける
自分に厳しい山下は、実は自分の出した結果に満足することは1日たりとも無く、毎日が挫折の連続だとも明かしてくれた。一つのところにとどまり続けると不安を覚えるとも言う。しかし、自分はまだまだと思うことによって、結果として進化できるとも述べてくれた。では、今後の山下はどこに向かって進化しようとしているのだろう。
「自分の料理の紹介の手段も文字から写真、写真から映像へと変遷していきました。語学もカナダで英語を学んだ後は、台湾で中国語を独学で身に付けました。今後は、中国語と英語を併用しながらウェブメディアを展開し、シンガーポールやマレーシアをはじめ、世界各地に広がる華人社会をきっかけに、自分の料理が浸透していくことをイメージしています」
最後に尊敬する料理人と座右の銘、そして山下自身が一番好きな料理を尋ねると、即座に「尊敬する料理人は兄です」との答えが返ってきた。山下の兄は最も身近な料理人として、料理の道を歩むきっかけを与えてくれたその人だ。山下の兄は、現在は奈良県でコロッケ店を営み、毎日厨房に立っている。座右の銘は「不言実行」。あれこれいう前にまずは行動し、それが形になった時にその意味は後から分かってもらえればいい。山下の料理人生が濃縮された一言だ。そして、1番好きな料理は「照り焼きチキン」。あくまでも彼は市井の目線に立った料理人である。
バナー写真=MASA(提供:日日幸福出版社)
