浅草今半:最高の黒毛和牛を、正統のすき焼きで
すき焼きの名店として知られる「浅草今半」。1895年、当時まだ珍しかった牛肉を鍋に仕立てて商売を始めたところ、たちまち人気店となった。その創業者のひとり、岡山県出身の髙岡伴太郎という人が1928年に独立し、国際通り沿いに出したのれん分けの店が現在の「浅草今半」。五代目ご主人の髙岡修一さんはこう語る。
「創業当時、政府公認の食肉処理場が芝区白金今里町にあり、ここから牛肉を仕入れていたことから、”今里町”の”今”をとって店名につけたそうです。つまり、信頼できる上等な肉だけを扱っています、という誇りが店名に込められています」
上質な素材を追い求める姿勢は、今も変わらない。牛肉は、神戸牛をはじめ、厳しい目で選び抜かれた黒毛和牛のメス牛の肉のみを使用。職人の手により製造されているつややかな南部鉄器の鍋に、割下を流し、牛肉を焼き始めると、ジュジューッという音とともに香ばしさが室内に立ち込める。仲居さんが目の前ですき焼きをつくり、最も美味しい焼き加減のところを取り分けてくれるのもうれしい。
「浅草は、現在の東京で最も江戸を感じることができる土地。観音信仰の寺町文化が色濃く伝えられています。祭りの日にはオーダーメイドの半纏(はんてん)や和服を着るなど、江戸スタイルのお洒落をして歩くのも楽しいですよ」
江戸のにぎわいを体感できる下町で、特別な美食を楽しみたい。






