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「2017新語・流行語大賞」候補30語
[2017.11.10] 他の言語で読む : ENGLISH | ESPAÑOL | Русский |

今年の世相を表す言葉を決める「2017 ユーキャン新語・流行語大賞」(自由国民社『現代用語の基礎知識』選)の候補30語が発表された。インスタ映え、忖度(そんたく)、9.98(10秒の壁)、藤井フィーバーなどが選ばれた。

負の言葉が多い中、希望を与えてくれる事象も

年末恒例となっている「ユーキャン新語・流行語大賞」2017年の候補語が、11月9日に発表された。

インスタグラムの人気とともに、スマートフォンユーザーが意識するようになった「インスタ映え」、全ての例文に「うんこ」を使って出版界をにぎわせた「うんこ漢字ドリル」、政治のみならず日常会話でも頻繁に使われた「忖度(そんたく)」をはじめ、30語が選ばれた。

今年の傾向として「事象をそのまま直接的にとらえる言葉や、負の言葉が多い年だった」と大賞事務局は言う。一方、「日本で初めて10秒の壁(9.98)を破った桐生祥秀選手、史上最年少の中学生プロ棋士の29連勝による藤井フィーバーは、希望を与えてくれた事象」とコメントしている。

トップ10、年間大賞は12月1日に発表される。

No. 候補語 No. 候補語
1 アウフヘーベン 16 線状降水帯
2 インスタ映え 17 忖度(そんたく)
3 うつヌケ 18 ちーがーうーだーろー!
4 うんこ漢字ドリル 19 刀剣乱舞
5 炎上〇〇 20 働き方改革
6 AIスピーカー 21 ハンドスピナー
7 9.98(10秒の壁) 22 ひふみん
8 共謀罪 23 フェイクニュース
9 GINZA SIX 24 藤井フィーバー
10 空前絶後の 25 プレミアムフライデー
11 けものフレンズ 26 ポスト真実
12 35億 27 魔の2回生
13 Jアラート 28 〇〇ファースト
14 人生100年時代 29 ユーチューバー
15 睡眠負債 30 ワンオペ育児

2017年度候補語解説

No. 1
アウフヘーベン

小池都知事が、築地市場の豊洲移転会見で説明に使ったドイツ語。「いったん立ち止まって、そして、より上の次元に」という意味の哲学用語で、日本語では「止揚」と言う。

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No. 2
インスタ映え

日常の写真をスマホなどでアップしてシェアするインスタグラムが定着した。SNSの投稿者のみでなく、スマホユーザーもいつしか「インスタ映え」を意識して写真を撮るようになった。インスタ映えする撮影場所を案内するサイトも登場した。

No. 3
うつヌケ

うつ病脱出を描いたマンガ、田中圭一の『うつヌケ』が単行本化にともなって大ヒット。自身のうつ体験のみならず、大槻ケンヂや内田樹といったほかのうつ経験者にも取材し、そのさまざまな体験を漫画化。広く関心と共感を呼んだ。

No. 4
うんこ漢字ドリル

今年の出版界を騒がせたのが小学生向けのこの漢字ドリル。3018個の例文すべてに「うんこ」が使われていて、子どもたちは、笑いながら漢字を学習している。

うんこ先生が、例文を使って漢字を教えてくれる

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No. 5
炎上〇〇

女性差別との指摘を受けて炎上するCMや企業のPR動画が相次いだ。宮城県のPRでは、壇蜜を起用した映像が、性的な表現が多いなどの理由によりネットで炎上。中には炎上を狙って話題を作る「炎上商法」が横行しているのではないかという声もある。

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No. 6
AIスピーカー

「グーグルホーム」や「アマゾンエコー」などが、日本国内でも相次いで発売された。音声や言語を認識するクラウド型の人工知能(AI)を搭載し、スマートスピーカーとも呼ばれる。

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No. 7
9.98(10秒の壁)

東洋大学の桐生祥秀選手が9月9日、日本学生対校選手権男子100メートル決勝で日本人史上初の9秒台となる9.98を記録し、10秒の壁を破った。

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No. 8
共謀罪

犯罪を計画段階で処罰する「組織犯罪処罰法改正案」が6月、自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。メディアでは「共謀罪」法案とも表現される。国民の賛同を得やすくするため、当初は条文の文言に入っていなかった「テロ」を用いた名称に切り替え、「テロ等準備罪」として成立した。

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No. 9
GINZA SIX

銀座に4月20日、大型複合ビル「GINZA SIX(ギンザシックス)」が開業した。中央通り(銀座通り)沿いの松坂屋銀座店跡地を再開発した地区最大の商業施設だ。200を超える商業施設やオフィス棟、屋上庭園、能楽堂などが集まり、2階から5階までの吹き抜けには、前衛芸術家・草間彌生のオブジェが展示されている。脱百貨店を目指すビジネスモデルとして注目を集めている。

前衛芸術家・草間彌生のオブジェが展示される2階から5階までの吹き抜け

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No. 10
空前絶後の

自己紹介で「空前絶後の超絶孤高のピン芸人!」とブレークしたのは、ハイテンション芸人の「サンシャイン池崎」。

No. 11
けものフレンズ

ゲームとアニメのメディアミックス『けものフレンズ』。架空の動物園に迷い込んだ少女とヒトの姿に変身した「アニマルガール」や擬人化された野生動物(フレンズ)との冒険物語。「君は絵が上手なフレンズなんだね」といった言い方も流行した。

No. 12
35億

「地球上に男は何人いると思っているの?35億!」との決めゼリフで茶の間を沸かせた、女性芸人「ブルゾンちえみ」。

No. 13

Jアラート

8月に北朝鮮の弾道ミサイルが事前通告なしに日本上空を通過した。東日本中心に一斉に鳴り響いたJアラートは、「全国瞬時警報システム」の通称。

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No. 14
人生100年時代

2016年に100歳以上の高齢者は6万5692人。安倍首相は今年9月に「人生100年時代構想推進室」の看板を掛けた。日本は、男女ともに世界トップレベルの長寿国となった。

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No. 15
睡眠負債

日々の睡眠が借金のように積み重なり、命にかかわる病気のリスクを高め、日々の生活の質を下げていくこと。米国スタンフォード大学の西野精治教授によれば、睡眠不足の蓄積は、認知症などの発症リスクにもなるという。

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No. 16
線状降水帯

7月の九州北部豪雨にみられるように、近年何度も日本に豪雨被害をもたらしている気象現象。積乱雲が連続して発生し、線状に並び、その規模が幅20~50キロメートル、長さ50~200キロメートルに及び、線状に延びる降水帯を指す。

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No. 17
忖度(そんたく)

ネット辞書の検索ランキング(goo辞書)では、3月中旬から約4カ月間、この言葉が1位を維持した。英国の新聞でも「忖度」が日本のスキャンダルの裏側に存在する言葉として取り上げられた。マスコミのみならず、日常会話に至るまで、あらゆる場面で使われることが増えた。

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No. 18
ちーがーうーだーろー!

豊田真由子衆院議員(当時)は、秘書に対する暴行や暴言問題で自民党を離党した。辞任した秘書が録音した音声データには「ちーがーうーだーろー!」「このハゲー」などと怒鳴りつける声や、秘書に対して暴力を振るったとみられる音が録音され、それが6月に公開され話題となった。

No. 19
刀剣乱舞

「刀剣乱舞―ONLINE―」(DMM/ニトロプラス)は、刀剣を擬人化した男性キャラクターとして育てていくロールプレーイングゲーム。2015年には「刀剣女子」がこの大賞にノミネートされ、数年前から若い女性の人気を集めている。今年の春には、戦国時代の『刀剣乱舞』新作ミュージカルも公開された。

No. 20
働き方改革

労働人口が縮小し、過労死やサービス残業がなくならない中、昨年8月に「働き方改革担当相」が設置された。この大臣が中心的に取り組む内容としては、長時間労働の是正、最低賃金の引き上げや功労者の就労促進などの検討も挙げられている。

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No. 21
ハンドスピナー

指の上で回転させるだけのシンプルな玩具。昨年の終わりごろ米国で大ヒットしたが、日本に上陸するなり、ヒット商品になった。

No. 22
ひふみん

1954年に当時史上最年少として14歳7カ月でプロ入りし天才と呼ばれた加藤一二三(ひふみ)九段は、6月20日に77歳で引退表明。その愛らしいキャラクターが受けて人気者になり、引退グッズまでつくられた。昨年12月24日に行われた史上最年少中学プロ棋士・藤井聡太四段のデビュー戦対局相手。

No.23
フェイクニュース

2016年米国大統領選挙で、いかにも報道サイトっぽいウェブサイトで拡散されたうそやでっち上げのニュース。日本でもニュースを装って、間違った情報が流布され拡散される。

No. 24
藤井フィーバー

史上最年少の中学生プロ棋士・藤井聡太四段(15)が前人未到の29連勝記録を達成した。「フジイノミクス」なる新語も生まれるほどのフィーバーぶりだった。

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No. 25
プレミアムフライデー

政府と経済界が主導した個人消費喚起キャンペーンだったが、月末の金曜日に早めの退社を促すものだったため、ハードルが高くビジネス界に浸透しなかった。キャンペーン効果はほとんどなかった。

No. 26
ポスト真実

公的機関やメディアが伝える客観的な事実よりも、より持論にフィットした感情的な意見だけを事実とみなし、その判断が世論を形成していく様を表す。2016年、オックスフォード英語辞典が「時代を最もよく表す言葉」に選んだ。

No. 27
魔の二回生

中川俊直前衆院議員、豊田真由子前衆院議員、務台俊介衆院議員と、不祥事が続いた自民党の当選二回生議員を表す言葉。

No. 28
〇〇ファースト

米国のドナルド・トランプ大統領が好んで使う「アメリカ・ファースト」。日本でも、小池百合子都知事による「都民ファースト」の会など、形を変えて使われた。

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No. 29
ユーチューバー

動画共有サイト「ユーチューブ」を使って、自分が作成した動画を投稿し広告の掲載で収入を得て、生計を立てている人。人気動画を投稿することによって、再生回数が増え、数百万のフォロワーがつき、広告収入も増加する。

No. 30
ワンオペ育児

子育ては、フルタイムの仕事だ。しかし、パートナーが単身赴任や何らかの事情で、一人で育児を担わなくてはならなくなっている状態を「ワンオペ育児」という。「ワンオペ」とは「ワンマン・オペレーション」の略語で、飲食店などで深夜の人手不足の時間帯に、従業員が1人で全ての労働をすること指す。

(文中敬称略)

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