2019新語・流行語大賞：「ONE TEAM」「笑わない男」などラグビー関連が5語

社会 2019.11.06

今年の世相を表す言葉を決める「2019 ユーキャン新語・流行語大賞」（自由国民社『現代用語の基礎知識』選）候補30語が、11月6日発表された。ラグビーW杯関連が多数ランクインしたほか、「令和」「タピる」などが選ばれた。

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ラグビーW杯に「令和」改元—国民が沸き立つイベント相次ぐ

アジア初開催となった「ラグビーW杯」で日本はベスト8に進出。国中が応援ムードに沸き立ったこともあり、ラグビー関連の言葉が多数ランクインした。また新天皇即位に伴う新元号「令和」や、消費税増税で導入された「軽減税率」も話題となった。一方で、度重なる台風では「命を守る行動を」という呼びかけを多く耳にしたほか、鉄道各社などは「計画運休」を実施した。

大賞事務局は、「用語も『明』と『暗』がはっきりした年」「『明』では、ラグビーW杯関連の用語の数々が、『暗』では、台風関連の用語がマスコミをにぎわせた」とコメント。SNSが日常的となったせいか「ネット発の用語は落ち着いてきた」としている。トップ10、年間大賞は12月2日に発表される。

No.	候補語	No.	候補語
1	あな番（あなたの番です）	16	⾁⾁しい
2	命を守る⾏動を	17	にわかファン
3	おむすびころりんクレーター	18	パプリカ
4	キャッシュレス／ポイント還元	19	ハンディファン（携帯扇⾵機）
5	＃KuToo	20	ポエム／セクシー発⾔
6	計画運休	21	ホワイト国
7	軽減税率	22	MGC（マラソングランドチャンピオンシップ）
8	後悔などあろうはずがありません	23	◯◯ペイ
9	サブスク（サブスクリプション）	24	免許返納
10	ジャッカル	25	闇営業
11	上級国⺠	26	4年に⼀度じゃない。⼀⽣に⼀度だ。
12	スマイリングシンデレラ／しぶこ	27	令和
13	タピる	28	れいわ新選組／れいわ旋⾵
14	ドラクエウォーク	29	笑わない男
15	翔んで埼⽟	30	ONE TEAM（ワンチーム）

候補の一部について、以下に解説する。

ラグビーW杯関連：【ジャッカル】【にわかファン】【4年に⼀度じゃない。⼀⽣に⼀度だ。】【笑わない男】【ONE TEAM（ワンチーム）】

ラグビーW杯日本大会は、ロシア戦でハットトリックを決めた松島幸太朗選手や、倒れた相手からボールを奪う「ジャッカル」で試合の流れを変えた姫野和樹選手、スコットランド戦で代表初トライを決めた「笑わない男」稲垣啓太選手らが「ONE TEAM」となった日本代表選手の活躍で「にわかファン」が急増。「4年に一度じゃない、一生に一度」のキャッチフレーズにふさわしい熱狂に包まれた。

1次リーグ・⽇本－スコットランド戦の前半、トライを決める⽇本代表の稲垣啓太選手＝2019年10月13日、横浜国際総合競技場（時事）

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【命を守る行動を】【計画運休】

8月の九州北部の大雨や10月の台風19号など今年も豪雨災害が相次いだ。テレビやラジオでは「命を守る行動を」と繰り返し、早めの避難行動や、建物内では上の階へ、がけ崩れなどの恐れがある側とは反対方向に身を置くように呼び掛けた。

また、台風接近時など災害が予想される時には、安全の確保と混乱防止を図るため、鉄道の「計画運休」が定着しつつある。それでもなんとか出社しようと駅で2時間、3時間行列を作る様子が話題になった。

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【令和】

新天皇の即位により平成の時代が終わり、「令和」がスタートした。4月1日に新元号を発表した菅義偉官房長官が「令和おじさん」の愛称で呼ばれるようになったほか、令和婚、令和の怪物など派生語も登場した。元号の出典は日本最古の歌集である「万葉集」であることや、元号決定までの経緯なども公表されたことが話題となった。

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【タピる】

タピオカパール（キャッサバで作った団子状の粒）をミルクティーなどの飲料に入れた、台湾発祥の「タピオカドリンク」が大流行。「タピる」「タピ活」などの派生語も生まれ、インスタ映えすることでブームが継続した。専門店が林立するほど盛況である一方で、飲み残しのポイ捨てが繁華街で深刻化した。

タビオカの大きな黒い粒と太いストローが「映（ば）える」からこその大ヒット（PIXTA）

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【翔んで埼玉】

映画『翔んで埼玉』は漫画家・魔夜峰央による未完のギャグ漫画が原作で、埼玉県民が東京都民に虐げられる架空世界が舞台。ディスられた（馬鹿にされた）埼玉で同映画が大ヒットする自虐ぶりが話題となった。埼玉県では、『翔んで埼玉』風の選挙ポスターが8月の県知事選、10月の参議院選補選でも使われている。

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【キャッシュレス／ポイント還元】【◯◯ペイ】

クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなどを利用した、「キャッシュ（現金）」が「レス（不要）」な決済のこと。経済産業省は、10月の消費税増税に合わせて、中小の飲食店や小売店でキャッシュレス決済すると支払額の最大5％が現金代わりに使えるポイントとして還元される期間限定の制度を導入。街中でキャッシュレスで買い物する人の姿が目立つようになった。

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